「ちよだちゃん、ちょっと味見してよ」
こくりゅうに呼ばれて来たそこは美味しそうな匂いが漂っていた。自艦のレシピが紹介されたので自身でも作ってみたのだという。美味しいねと率直な感想を述べれば、だよね!と嬉しそうだ。機嫌良く向かいで山盛りのご飯とともに平らげていくのを眺めながら、味わってスプーンをゆっくりと運ぶ。ごちそうさまと言う頃には少し食べ過ぎを悔いたくらいだ。
自分の艦へ戻りながら今度お返しにわたしも作ろうかなと段取りを思案する。料理好きだった先代の様には上手くは作れないかもしれないけど。大好きな思い出の味を一緒に楽しめたら良いなと思うから
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