とある狩人のパーソナルデータDavidushka(Давидушка/ダヴィードゥシュカ)
プロフェッショナル
銀髪 紫の目
基本装備:
狩人シリーズ(マントなし)
葬送の刃
獣狩りの短銃
雪深く広大な帝国の都市部で生まれた彼は、銀糸の髪と白磁の肌、ラベンダー色の瞳という美しい容姿を持ち、その笑顔は「愛された者」という名の通り、神の祝福の体現であった。
だが彼の心は人として出来損ないであり、その身の裡には好奇心を満たすためだけの小さな器が据えられており、そこは何かを注いでもすぐに溢れ、そして常に乾いていた。
それは時と場合においては優れた才能である。
好奇心のままに次々と手を出しては知識と技術を吸い尽くす研究者としての能力を国から見初められた彼は、推奨されるがまま国の研究部門に入り存分に研究三昧に明け暮れた。
初めはその類稀な容姿と国力の底上げに貢献した彼を持て囃していた国の同志達だが、やがて彼の欠陥としての才能である『好奇心のままに喰らう』特徴がしばしば人道を外れる危うさに気付き恐れ始め、遠ざけた。
だが彼はそれに構うことなく、より恐ろしく、より怪異で、より残酷で、何より楽しいものを追い求め続け、またはそれを実行し、遂には国の上層部からも危険視された。
国から秘密裏に消されようとしていることを察した彼は全てを捨てる事に躊躇もなく、容易く亡命した。
彼の好奇心を満たすために犠牲になった人間の数は死者の数だけで言うなら10にも満たないが、人の形を留めずに生きている者、正気を保っていられなかった者の数を含めると夥しく、事件の記録に当たった現場慣れしたスターシナ(曹長)が数日悪夢にうなされる程であった。
気楽な逃亡の果て、彼はとある噂を聞きつけ、好奇心の赴くまま獣の病で満たされた街へ辿り着く。
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契約後、ヤーナム来訪以前の記憶を失っている。
楽しいことが大好きで好奇心を満たすためだけに生きており、やや快楽主義な面が強い。
表層の人柄は子供のように天真爛漫で朗らかでいて温かみすらある。
怒りの感情が現れにくい(又は無い)が、代わりに切り捨てると決めた後は全く情が乗らないために容赦がない。
だがそれらの特徴は両親の教育の賜物と自らの経験と知識から憐れむべきところ、悲しむべきところ等は一応弁えており「優しく親切な人」にある程度擬態できてしまえるために気付かれにくいが、真に共感はできないために時々ズレた反応をする。
ヤーナムに来る前、本人はそれを自覚してその特性を受け入れていたが、記憶を失った彼はそういった欠陥を忘れており、純粋な「優しく親切な人」だと信じて疑わず、街に蔓延る病の根深さと狂気、そしてその犠牲者達の姿に初めは嘆き哀しみ、遂には心が壊れ(少なくとも本人はそう信じた)、ゲールマンに介錯を乞うた。
だが彼は夜明けを迎えた後も周回を重ねることをやめず、繰り返される惨劇の中で目新しい物を見つけることを何処か楽しんでいることに気付いた時、自分は心が壊れたのではなく、恐らくは元々人でなしだったのだろうと自覚し、どこか寂しい気持ちと共に安堵もした。
彼の狩りはとても美しく、優雅である。
それは息子をバレエダンサーにさせたがっていた彼の両親による教養の積み重ねであり、無意識の立ち姿で時折見られるアン・ドゥオールからも察せられる。
容姿も相まって、ヤーナムに来る以前の自分はダンサーかそれに類するものだと思っている。
常に啓蒙が高めだが、ある意味元々発狂しているようなものなので、非常に発狂耐性が高い。
厳冬の雪深い国の生まれだからか、記憶は無いもののカインハーストに郷愁を感じる。
ヘマトフィリアの気がやや強く、血を浴び過ぎると性欲が刺激される。
本人に自覚はないが残酷趣味でサディスティックな一面がある。
尚、医療協会の実験棟の現場を初めて見た際「人間のやることでは無い」と心を痛めた風だった。
記憶がないということは恐ろしく、時に喜劇だ。
🔓智慧の糸
丈夫な糸
動物性のものだろうか、手触りは絹に近い
教室棟にいると時々ふわりと絡むが、それ以上のことはない
糸は運命を結び、或いは時を編む象徴
愛の真似事はできても、愛することを真には理解できない
故に歪な者同士、時に惹かれ合うのだろう
互いにそれを知らぬのだから