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    エリ⭐︎

    @eri0604203

    鶴月/鯉月/尾リパ

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    エリ⭐︎

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    神○町に飛ぶ鶴月の漫画(まだ未完成)
    舞台を夜にするとベタやトーン処理が大変だという事を初めて知りました😂

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    recommended works

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    DONE曲馬団の鯉月。
    でも鯉月は喋りません。サーカスを見にきたお年頃の少女視点です。
    初めて私の街にも曲馬団がやってきた。

    ぐるり見回せば観客席は満員御礼、立見の客もいると言う。それもそのはずだ、この曲馬団は結成されたばかりであるにも関わらず雑誌に紹介文が載るなど非常に勢いがある今一番人気の曲馬団なのだ。

    周りの人々の熱気と眼下に広がる小道具の数々に、そわついた心を宥めながら私は席に腰を下ろす。
    すると袖から洋装に身を包んだ男が現れた。この曲馬団の座長だ。観客の期待を煽るように声を上げて、人好きのしそうな笑みで恭しく腰を折る。見慣れぬシルクハットの下から出てきたのは坊主頭と不思議な形に整えられた髭で、洋装との不釣り合いさにドッと笑いが起こった。


    それからはもうめくるめく熱狂と興奮の連続で、息も付けないほど。馬を巧みに操り手綱から両手を離したまま銃で的を仕留める男、背丈の倍はある大きな熊をまるで飼い犬かのように扱い自転車にまで乗せてみる猛獣使いの少女、可憐な衣装を纏い艶やかに舞う少女(?)団、不死身を名乗る男の剣をお手玉のように扱う場面には私を含めた観客達が息を飲むのが空気の振動で伝わってきた。そうして次の演目は。
    1998

    棚ca

    DONE鶴見も酒の味は嫌いじゃないかもしれない
    鶴月SS 穏やかな夏の一日だった。鶴見の家の留守を任されていた月島は一人、持ち込んだ書類仕事を終わらせ、目を通しておきたかった文献を読んでからはゴロゴロとして過ごした。留守番という名目ではあるが、休んでいろと鶴見には言われてある。その言葉に甘えて、久々にのんびりとしてみたのであった。夕刻、腹が減って土間を覗くと、女中はすでに帰っていたが小魚と根菜を甘辛く煮付けたものと、二合徳利が置いてあった。月島は土間に立ったまま煮付けと白米を平らげ、漬物と徳利を持って縁側に出た。
     既に日は落ちかけて、涼しい風が草木を揺らしていた。塀の上をトテトテと歩いてきた猫が月島の姿を認めてヒラリと降り立ってきた。ピンと立った尻尾を揺らしながら月島の元へと歩いてくると太ももに前足をちょんと置いて覗き込んでくる。耳の後ろを軽く掻いてやると満足げに目を細めて、薄皮饅頭のような小さい頭をグリグリと月島の掌に押し付けた。そうして、何気ない素振りで室内へと入っていこうとしたので、月島は手早く障子を閉めた。すると今度は漬物の小皿に鼻先を向けるので、持ち上げて反対側へと移動させる。おやおや、人間のクセになかなか頭が回るようだと言わんばかりに、猫は首を傾げてからゆったりと伸びをした。そして、マ、いいだろうと月島の傍らでとぐろを巻いて休み始めた。
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