新任務、(やや長期)休暇の取得ジンが呼んでいると、研究室のノックをしてきたスクロースの言葉に従って実験の手を止め、騎士団本部のエントランスに程近い部屋を訪ねると、デスクに肘をつき両手を組んだジンが、疲労を滲ませた面持ちでアルベドを迎えた。
「やあ、スクロースからキミが呼んでいると聞いたのだけど……何か問題でも発生したかな?」
たとえばどこかの湖で「どっかーん!」という無邪気な声と共に爆発音を聞いたとか、とやや遠い目をするアルベドに、そうではないがその心配は多少ある、とジンはため息をついた。
「問題というのは、アルベド。君の勤務時間についてだ」
「ボクの?」
「スクロース、それからティマイオスから話を聞いたんだ。ここ数ヶ月、まともに休みを取っていないと」
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