オカルトアドバイザー with小柄な医学生「……む」
終帳探偵事務所オカルトアドバイザーである艮逢魔が歩いていると、突如バサバサ、という羽音と共に視界の端に灰色のシルエットが映る。
「すみません! 大丈夫ですか?」
声と同時に逢魔の肩にハトが止まる。振り返れば、逢魔より頭一つ分以上下の位置に白い頭髪が見えた。その頭にもまた、白いフクロウが止まっている。
肩にかかった上着を靡かせて、逢魔はポーズをとった。
「問題ない。この鳥は貴様の使い魔か?」
「使い魔……? あの、大丈夫ですか?」
白い頭髪の小柄な青年――御使ユウは顔を上げて逢魔を見やる。逢魔を思いやるはずの言葉はなぜか、冒頭に「頭」が付いたように聞こえた。
逢魔は「フッ」と笑い、何事もなかったかのように人差し指をピンと立てる。するとバサリと音を立て、ハトがそこに移動した。
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