Recent Search
    You can send more Emoji when you create an account.
    Sign Up, Sign In

    3Co7qot1O4rjdJg

    @3Co7qot1O4rjdJg

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 1

    3Co7qot1O4rjdJg

    ☆quiet follow

    ペンが壊れたなら文で書けばいいじゃない!
    ってことで、マシュマロで頂いていたタイムリープ(考えてた序盤)を書きました。

    独歩が過去に跳ぶ話。ヒプノシススピーカーーーー

    「いや、起動はしてないな…」

    右手を見ても旧型モバイルは無かった。
    では、これはなんだ?

    目の前、否ーーー
    360度全て独歩のヒプノシススピーカーが浮かんでいる。そして無限に続く真っ白な部屋。
    スピーカーであるPCがノイズを散らしながら、何かを流している。

    全く身に覚えが無く、
    どうしてここに居るのか分からないが、
    ひたすらに続く空間に少し恐怖がある。

    夢、だと思いたいし、早く覚めて欲しい。
    いくら普段から独りにしてくれ、と思っていてもこんな無機質な空間には居たくない。

    寂雷先生、一二三…
    助けてくれ…

    入間、さん…


    パン!

    彼の顔が浮かんだ瞬間、目頭が熱くなり泣きそうになった。
    ダメだ、こんな所早く出なくては!
    そう思い自分の頬を叩く。

    立ち上がり、1番近くのスピーカー、もといPCを覗きこむ。

    「これ…は…俺?」

    無音で映し出されて居るのは、
    恐らく大学生時代の自分だ。
    慌てて他のPCを覗き込むと、様々な年代の、俺、が映っていた。

    「……ま、まさか!走馬灯ってやつなのか?!俺しんだのか?!いやいやいや、走馬灯は死ぬ前で…俺は俺は…?痛っ‼︎」

    急にズキリと痛む頭。
    パニックになっていたが頭痛のおかげ(おかげっておかしいな)で正気に戻る。
    とりあえず、記憶がある限りの直前行動を思い出そう。

    …そうだ、俺は…
    日付が変わる頃、いつも通り会社を退勤した。急いで終電に乗ろうと走っていた時、路地裏から女性の悲鳴が聞こえてきた。
    引き返し、女性の声がした方へ駆けつけると、
    5、6人の男子に囲まれた女性がグッタリしていた。男達が起動しているヒプノシスマイクーーー
    原因は見て明らかだ。

    頭に血が昇ってしまった俺は、
    男どもとラップバトルを行い、辛勝した。

    女性を病院に連れて行こうと肩を抱こうとした時、酷い頭痛に苛まれーーー

    そこから記憶がない。
    もしかしたら、他種のヒプノシスアビリティを一気に浴びた副作用で…

    「…だけど、ここはどこだ?…精神と時の部屋か?ハハッ…」


    いや笑えん‼︎どうしろってんだ‼︎
    現実世界に戻してくれよ…‼︎

    現実逃避約3分。
    俺はとりあえず周りのPCを覗き込みに行く事にした。それしかやる事がない…。

    赤ちゃんの俺、小学生の俺、ーーーディビジョンラップバトルで優勝した時の俺。
    寂雷先生と初めて出会った時の俺。
    一二三がーーートラウマを…。

    入間さんと付き合う前に、食事に行っていた時の俺。

    「入間さん…この時、俺の事好きだったのかな…」

    懐かしいな…音声、聞こえるのかな。
    俺は思わずPCに手を伸ばした。

    その瞬間、キーボードに手がめり込んだ!

    「わー⁈」

    そして、何と画面の中の、俺、の背中に触れた。
    急いで手を引き抜くと、画面の中の、俺、が驚いた様に周りをキョロキョロしていた。
    画面の中の入間さんは心配そうに何かを話している。

    ちょ、ちょっと待て!これ、身に覚えがあるぞ⁈

    あの時(つまりは画面の中の出来事)、
    入間さんと食事していたら誰かに背中を叩かれたのだ。
    俺はびっくりしてすぐ後ろを振り向いたが、
    誰も居なかった。
    入間さんにも聞いたが、誰も後ろには立っていないとの事で、不思議な事があるんだな…と、話の種になったのだ。

    「あれは…俺だったのか…?」

    そしてこれは、(どういう原理か全くわからんが!)過去に触れる…もしくは全身でダイブすれば過去に行ける何か…なのか?

    しばらく考えたが、
    これは俺がアクションしないと元の場所に戻れないのでは?と、SF染みた考えにまとまった。

    さて、そうなるとどこにダイブするべきなのだろう。
    見渡す限り無限に有る過去の世界。
    俺なんかが過去に触れていいものがあるのか?

    悩みながら歩みを進めていたが、
    1つ。異常にノイズが酷く、モニターがぼろぼろの物があった。

    気になり覗き込むと、
    見知らぬ夫婦が幸せそうに笑っていた。

    「この顔、どこかでーーー」

    これは…

    入間さんの両親だーーー。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    Let's send reactions!
    Replies from the creator