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    AKtyan5560

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    AKtyan5560

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    四季目線
    四季は戦争終結後、鬼神の力の本能から問い掛ける様に生きる理由を問われていた。生きる理由が見つからない四季は、各地を旅し鬼神の子に一人ずつ生きる理由を問う旅に出る
    攻め目線
    一方四季を心配する無陀野初め四季を愛する者達は、四季を心配し理由を聞こうとするが失敗に終わる日々に苦労していた。ある日校長が理由を最初に聞き休暇を出した事に八当りからの攻撃をする。彼等は四季を各自協力し探し出す

    胸がいっぱいの幸せを目の前に雫が落ちる様に闇が広がる。仲間が四季の周りに集い、恩師の担任に保険医も四季を見守る様に微笑み、杉並の隊長や練馬の隊長達も四季の頭を撫で悪態を着いていた。花畑が広がる青空の下、四季は彼等に駆け寄ろうと走り出すと瞬間崖が隔てられ、奈落へと落ちて行く。仲間が伸ばす手を取ることが出来ず、伸ばそうとする手は途中で止まり何時も四季は奈落へと落ちて行く所で目が覚めるのだ。辺りに響く叫び声が響き、誰の声だと思い呆然とした頭で自分の声かと気づく。最近の四季は毎日同じ夢を見て目覚めるのだ。

    起き上がりは最悪で飛び起きた体は汗で湿っており、膝を抱えて抱き締める身体は震える程寒く毎晩人肌が恋しくなる。然し四季には恋人等居ない為にその体温を受け取る事は出来ない。毎晩恐怖と寒気で震える体を抱きしめ、既に寝る事等出来ない頭は冴えてしまい。起き上がり珈琲を飲もうかとキッチンに行きお湯を沸かす。

    薬缶の口元から白い湯気があがり、呆然とそれを見つめ頭で考える。何時からか四季は生きる気力を無くし始めた。桃太郎と鬼の戦争が終結し、話し合いに落とし所が着いた事で鬼側は戦う理由を無くし、些細な問題時の戦闘に成り行く際は、戦闘部隊隊長が話し合いに向かい両方の言い分で落とし所を付ける。
    その為杉並の紫苑や練馬の真澄は現在軽い書類仕事を熟し、休みも取り易くなった彼等は平和を享受しているのだ。
    そして四季は羅刹学園を卒業した後、誰も仲間が居ない地区に配属を希望した。仲間や仲の良い大人が居る所にした方が良かったのだろうかと思いもし、四季と関わりのある者たちは自身の所に来なとの声も多かった。だが四季は全てを断り、一人で心機一転新天地で生活を始めたのだ。

    だって既にその頃から四季の生きる意味を少しずつ無くし始めて居たのだから。
    そして最近四季は夢見が悪く毎晩飛び起きては、寝不足になる日々を過ごしている。
    珈琲を持ちながら物思いに耽り沈んでいた思考が表層へと浮かび上がる。珈琲は既に覚めており、口に含めば苦味が広がるだけの液体と化していた。
    カーテンの隙間から日が差している事に気づき顔を上げる。

    今日も眠れなかったなと、何処か胸の隙間で独り言ちた。

    その日は四季は、自身を可愛がる元教師と、別地区隊長の過去に世話になった先輩達と飲み会があり、参加を余儀無くされ青白い顔を鏡で見て両手で叩く。四季の職場に務める、優しげな年上の女性の同僚が体調を心配した際に、相談し四季には思い浮かばない事を言われ、その際四季が相談し教えて貰った顔色を隠す方法である化粧を施し、顔色を隠し元に戻る顔色を見て表情を整えた。
    すっかり隠す事を覚えてしまった四季は、頬を両手で揉み込むと鏡に笑みを浮かべる。今日も大丈夫そうだと内心呟くと、財布と携帯を持ち玄関の扉を開けるのだ。

    鬼が運営する全室個室の居酒屋に入ると、四季が通された席には既に大人達が集い、無陀野を始め、京夜に真澄に紫苑が席に着いていた。四季は片手を上げ笑顔を浮かべる。

    「よっす!すみません遅れちまった!」

    「遅せぇんだよテメェわ。はやく座れやクソガキが」

    「待ってたよ〜もう飲み始めちゃったけど」

    「君は既に朝から飲んでるでしょう。四季くん久しぶり〜元気だった?」

    「…元気だったか。早く座れ無駄な時間を過ごさせるなと」

    各々好きに語る彼等に、四季は紫苑と真澄の間に通され前には無陀野と京夜が座る体勢になる。適当に酒を頼み届くと飲み始め、彼等と談笑しながら進むペースは早くなり、すっかり酔いが周りほろ酔い状態にになってしまった。彼等はそれを理解しながら四季に酒を進め、酔わせる為に飲ませていたのだ。

    「……でさぁ〜上司が時々無茶押し付けてさぁ〜普段は優しくい人なんらけどぉ……俺ならできるぅってぇ〜言ってさぁ……」

    「うんうん大変だったね」

    「その上司に圧かけた方がいいんじゃねぇの?」

    「四季も大変だなぁ。良く頑張ってるから本当にね。お兄さんが枝豆あげちゃう」

    「えだまめだけかよぉ〜」

    「……だがその上司は四季に頼みすぎな気もするな」

    「だろぉ〜むだせん〜〜〜」

    呑むペースを増やす四季に、彼等は徐々寝落ちる頃合だと思い飲ます頻度を減らし京夜が水を手渡す。然し水を嫌がる四季に、困る京夜に真澄が圧を掛けるが嫌がり、紫苑も優しく揶揄うが口答えで終わる。
    その中で無陀野が最後に聞きたい事を此飲み会を開く意味になった切欠を四季に問う事にした。

    「四季最近眠れているか。無理は無いか」

    「………ん…なにがぁ?」

    四季は艶やかに秘め事をする様な妖艶な表情で笑うと、机にゴトンと音を立て寝落ちる。健やかな寝顔に彼等は一斉に溜息を吐くと各々話し始めて往くのだ。

    「はぁ…今日も話さなかったね。四季くん」

    「全くこのクソガキはどんだけ強がりなんだよ」

    「この甘ちゃんなガキが、此処まで口を割らないなんてほんとなんなんだろうな」

    「………本当にそうだな」

    そう四季の事を愛して、学生の時から四季に恋慕を抱き今や育ち成長するその思いは催促抑えられない物になり、必死に隠す想いはギリギリを保つ。彼等を含め四季と仲の良い者は全員四季の不調に気づいていた。
    羅刹を卒業する間際から、桃太郎との戦争も終結し、平和になり自由を選べる様になった彼等は一息着いたが、四季はそれと比例する様に段々と元気を無くしていった。少しずつ焦燥とする四季は周りに隠しいつも通りに振る舞い、卒業までに少々隠し事が上手くなった彼は仲間に理由を話す事無く、彼と親い者が誰も居ない地区に配属されたのだ。

    健やかな寝顔で安眠する四季は、幸せそうな夢を見る様に涎を垂らし寝ており彼等は愛しげに見つめると瞬間表情を引き締める。
    瞬間机に伏せられ置かれていた無陀野の通話状態のスマホから、今迄沈黙していた者からの声が聞こえてきた。

    『………アイツまだ言わないつもりか』

    「皇后崎仕方ない事だが焦りは禁物だ」

    「焦って失敗したら計画が全部おじゃんだ。我慢も必要なの無陀野から習わなかったのかクソガキ共?」

    「そーそ…こういうのはゆっくり進めるべきなんだよねぇ。子供の心の問題は特に繊細だからさ」

    「元保険医の観点から見ても、今の四季君を刺激するのは良くないよ」

    『…………分かってる。でも此奴は既に壊れそうなんだが…アンタらも分かってるだろう』

    皇后崎の言葉に場が無言で支配される。そんなの構わないと言う様に、皇后崎が言葉を続け彼等の胸に刺さる棘のある言葉を吐き続ける。

    『俺や矢颪が聞くと意地を張るだろうからな。遊摺部では弱すぎるし、屏風瓦では強く見せようと気を張るだろうから、だからアンタらに頼んでるのに……何時まで待たせる気だ』

    皇后崎の発言に、周りに彼と集まる羅刹学園の同期の仲間達も言葉を広げていく。まだ大人になって数年の彼等の焦りは酷く、眠る四季の前だと言うのに声を抑える事すら出来ていない。
    真澄が変わらぬ貼り付けた表情で不機嫌な様子を隠さず言葉を返す。

    「うるせぇ起きるだろクソガキが。俺らが何時焦ってねぇなんて言ったァ?」

    『…………』

    「俺らも四季の様子を知って毎回こうなってんの。少しは察しなね……だからクソガキの世話は嫌なんだよ」

    『…………クソガキで悪かったな』

    「四季君の体調はもう少し待ってくれないかな〜猶予はもう余り無いけどやれるだけやってみるからさ」

    『…………やれるだけじゃ駄目だ…絶対やれ……』

    「お前達を待たせているのは分かる。だが俺達も同時にお前らと同じ気持ちである事は理解してもらおう」

    『…………クソッ…理解すれば良いんだろう…』

    瞬間通話終了の文字が表示される画面に、彼等は脱力すると項垂れる者、煙草を咥える者、腕を組み思考する者と夫々に分かれ反応を変え、京夜が顔を手で覆い呟く。

    「……もうどうしたら良いんだろう…本当に」

    「そんなの誰も知りてぇ事だろぉ」

    「強情すぎでしょ…本当にね。お手上げと言いたくなるんだけど……まぁしませんけど」

    「………四季が此処迄話さないとはな」

    各々体勢を崩し、俯く彼等に幸せそうな寝顔で眠る四季が目に映る。彼が普段魘されて眠り飛び起きる様は、皇后崎が矢颪と遊摺部と四季の自宅に遊びに行き泊まった際に知った事である。飛び起きた四季に背を向け眠る振りをしていた皇后崎が気づき無陀野達に言った事だった。
    四季が卒業してから数年悩んでいる事は彼等の焦燥に繋がり、四季をその状態から解放させてあげたいと思いは募るばかりである。

    四季を幸せにしたい、四季の胸の底からの笑顔が見たい、彼等は愛する四季の笑顔を取り戻し安心させようと動いているのだ。四季の幸せだけを守る為に。
    寝息をたて安眠する四季を見て思う、彼の心の底から笑う笑顔が見たいと。幸せそうに満面に綻ぶ笑顔の彼が見たいと思い、頭を撫でる手が髪を梳き、別の者が頬を押す様に潰すと四季が口元を動かしながら幸せそうに笑った。

    四季の平穏を守りたい。

    彼等の間に解散の雰囲気が漂うと、四季を自宅迄連れて行くのに四季を背中におぶるのだった。

    四季は目が覚めるとベッドに寝かされていた事に、彼等が此処まで運んだのだと思い感謝と共に罪悪感の気持ちが胸に溢れて来た。枕に頭を預けながら昨日の飲み会の事を思い出す。
    彼等と話楽しかった時間に、永遠に続いたら良いと思った時間は直ぐに終わってしまい、四季が酔い潰れた辺りから記憶が無い事が悲しい。
    彼等と話したい事が沢山あり話し足りない事を思いながら、胸に燻る思いだけは絶対に悟られては成らないと思いを秘め、横になる背中を丸め蹲るのだった。

    四季は職場に出勤し、上司が羅刹学園への書類を持っていく用がある中別の仕事がある為困り果てる様子で項垂れている所を、四季が声を掛け肩代わりし現在羅刹へと行く船に乗り海風にあたりながら水平線を見つめていた。
    浮かない表情で眺める海は、気分が上がらず四季は今日ある決意を固める。鞄に入る四季の胸の内を守る御守りの役割を果たしている書類は、四季の心の支えで暫く考え答えを出し、勇気が出なく実行出来ないでいた行動に四季は今日等々決行するのだ。

    鬼ヶ島へと付き自然の中を歩み羅刹学園への敷地へ入ると、四季は校長を探し始める。未だ教師をしている無陀野に見つからぬ様に探し、無陀野の居そうな所は全て避け漸く校長を探し当てたのは、四季達が学んだ教室であった。

    「校長失礼します」

    「あ、四季君久しぶりだねぇ〜元気してた?」

    「へへっ…まあ、そこそこかな?……いや嘘元気じゃない」

    「へ〜大丈夫?」

    校長の何気ない言葉に、四季は安堵し訳を話し始める。浮かない表情で話を語る四季に校長はそれを静かに聞いていた。

    「──────だから生きる意味を探そうと思うんだ」

    「へー生きる意味が見出せないか〜だから休み取りたいんだ〜良いよ!」

    「良いんすか!?3ヶ月っすよ!?」

    「良いの良いの〜四季くんが戦争の立役者なのは変わりないし、戦争終結から休まず頑張って来たじゃ〜ん。頑張ったご褒美だと思ってよ!」

    四季は涙を浮かべ校長を見つめる。自身の休暇の願いを聞き入れた、四季の不調を聞いても嫌な雰囲気すら出さない校長に、四季は頭を下げる。

    「あざすっ!!!じゃあ一ノ瀬四季!!3ヶ月の休みを取らせて頂きます!」

    「元気だしてねぇ」

    そう言い手を振る校長に四季は頭を下げ教室を出ていく。校長は一言呟くように語る。

    「君の生きる意味は既に傍にあると思うんだけどね」

    校長の独り言ちた言葉は誰にも聞かれる事無く、四季は知り合いの誰にも会うことも無く羅刹学園を出た。
    唯学園でそれぞれに、四季が来ていた姿を京夜と無陀野が姿を捉え、久しぶりに表情の明るい四季に微かな疑念を抱き胸の中で膨らむその無視出来ない思いに抗う事なく校長の元へと歩み出したのだった。彼なら何か知っていると思いながら。



    AM2:52
    四季はその日に拠点に帰り隊長に報告を入れてから、惜しまれながらも校長直々の為に許可を出され、自宅に帰ると即座に小さな鞄に最低限の荷物を入れ、自宅を飛び出し夜行バスに行く宛ても無く乗った。
    之から四季は旅に出る。先ずは日本全国を見て回ろうと思っていた。平和に暮らす鬼達を思いながらもう瓦礫に壊れる事も無い町を見て、その中の人の暮らす営みを見て自分がやった事の意味を見出し安心したかったのだ。その上他にもやりたい事はある。
    それは鬼神の子の彼等に一人ずつ会いに行きたい事だ。四季の関わりのある鬼神の子に会いに行き、生きる理由を聞こうと思い、彼等の中から四季の生きる理由を見出そうとしていた。だからこそこの旅は意味があるのだ。

    四季は夜行バスを乗り外を見つめ、気づいたら眠っており朝になっていた空を見てバスから降りると固まった身体を解す様に肩を回し歩き出した。

    その頃無陀野は校長を問いただしていた。
    木に縛り付け傘で掠り傷程度の攻撃を施しながら、隣には京夜が偵察部隊が拷問に使う注射器を持ち、真澄がナイフを構え、紫苑が血の教科書を手に広げ、後から駆けつけた猫咲が目を見開きナイフを手に持ち、印南が盾と鉾の双子を出して、大我がバリアを辺りに回しながら校長を睨み付ける。
    そう校長は尋問とは言う名の八当りの拷問をされていた。

    「────それで四季に休暇を出した理由は」

    「流石に個人情報だから言えないよ無陀野くんでも………」

    瞬間校長の腕にザクリと真澄からナイフが刺さる。

    「で、理由は?」

    「っだぁ!!言えないよ!!」

    「俺が後でじゃんじゃん回復するから大丈夫ですよ!………理由は言えますか?」

    「だから言えないってぇ!!」

    無陀野に真澄に京夜の先輩組が拷問しても割らない口に流石だと思いながら、後輩達は彼等の行いを見守る。彼等が此処まで怒り狂い、この鬼機関の長にも構わず攻撃する程には苛立っているのに、逆に紫苑を初め馨に猫咲は引いていた。ドン引きである。

    「先輩達がここまでキレてたことって前にもあったけ……」

    「いや無陀野さんと京夜さんは兎も角、真澄隊長が此処まで苛立っているのは見たこと無いな」

    「うわっ、今頸動脈狙ってたじゃん真澄さん……怖ぇ…可哀想」

    「まあ俺らもさっきまでやってたんだけど」

    「それはそれこれはこれだわ。あそこまでキレた先輩見たの初めてだぜ」

    紫苑に馨に猫咲が集り話すのに、印南は内心彼等も十分似た様な事をしていたがと自身を棚に上げ三人の話を聞いていた。
    だが自身も激怒しているの変わらず、他の紫苑に猫咲に馨に大我の首元や顔にも血管が浮き上がり目の色に怒りが含まれているのに印南は気づきながら、話す彼等から視線を逸らし未だ割らせようとする無陀野達を見ていた。

    四季の理由を聞き職場を飛び出した、皇后崎に矢颪に遊摺部や他の四季の同期全員が同時に着き、無陀野の指定された所に走って来た時にはカオスな光景が広がっていた。

    「おら"っ吐けよ」

    「ダメです真澄隊長吐きません」

    「偵察部隊式拷問方でもダメか」

    「俺が傘で攻撃してみるか」

    「ダノッチはやりすぎるからダメ!もっと威力が弱くなきゃ拷問にならないからね」

    「スイミー発動しても良いけど殺しちゃいそうだしなぁ」

    「お前その技はダメだろ。俺のナイフも加減してんだぞ」

    「私の指技では殺してしまう可能性があるが、一度やる事も厭わないか」

    「ダメだァ!!印南!お前の技は校長死んじまうからやめろォ!!拷問にならねぇだろお!!」

    校長を攻撃する手を止めず、次々にあちらこちらから血が止まる事が無い校長に皇后崎達は立ち止まり、目の前にある攻撃を信じられずに彼等の行いを見つめる。

    「どうなってんだよこれ…」

    「……俺が知りてぇよ…四季のバカはどうした……」

    矢颪と皇后崎が驚いた顔を隠さずに話し始める彼等に、無陀野が気づいたのか振り向くと過去の教え子達に声を掛けた。

    「来たか。此奴から聞き出すの手伝え、大丈夫だ回復は京夜がいる」

    「大丈夫大丈夫!好きに攻撃して!これも5回目の回復だからね。はい飲んで校長」

    「ゴボッガフッ…はぁ〜生き返った…てもう離さないからね!!休みは三ヶ月あげたこと言ったでしょ!!」

    「………それは聞きました。貴方だけが四季から理由を聞いた事に腸が煮えくり返っているんです」

    「そうだ。これは八当りでもあるんだぜ。けっいい気味だ」

    「八当りって言った!言ったな!!2ヶ月減給にするぞ!!」

    「良いぜ金なんて大量にあるからなぁ」

    「俺はちょっと困りますねぇ真澄先輩。女の子達に貢げなくなるし、四季の欲しいと言ってたモデルガン買えなくなっちゃう」

    「チッ……そういや最新作出るんだったな……」

    「やっべ俺もアイツに飯奢る約束してたんだわ」

    「………減給はちょっと困りますね」

    皇后崎達が止める間もなく、会議を始める大人達に急いで縄を解こうと走り解き始めた元無陀野学級生徒達は、浮いていた足をやっと下ろした校長に、皇后崎と矢颪が一発ずつ殴ると屏風ヶ浦に巨人を出すよう告げ見張らせ、無陀野達に向き直った。彼等も十分に残酷である。

    「ふぅ、ありがとね。助かったよ。無陀野君達怖いからさぁ」

    「アンタを許したわけじゃねぇからなぁ!ただこんなことしても四季が悲しむだけだから解放したんだ!!」

    「でも急いだ方が良いんじゃない?」

    「…………何がだ」

    無陀野達の様子を見ていた皇后崎が、校長の言葉に振り向く。スマホを弄る校長が画面を見せてきたのに、皇后崎は目を見開いた。

    「だって今四季くん九州にいるよ。熊本だって」

    その言葉に場に静寂が満ちる。騒いでいた大人達にも聞こえた様で、次いで様々な場所から同じ一つの言葉が聞こえた。

    「「「「「……………は?」」」」」

    その疑問は辺りに響わり、異様な雰囲気に一斉に鳥が羽ばたく音が森に響き渡ったのだ。

    四季は古い建物の跡地に来ていた。
    此処に鬼國隊の彼等が一時的に拠点にしていると聞き、等々力に電話をした四季が鳥飼から聞いた事で地図でGPSを送って貰い後二、三日は拠点にすると聞き逢いに来ていた。等々力颯に会うために。
    四季が森を抜けた建物跡地の入口に行くと、囲と不破が番をしているのが見え、四季は二人に手を上げると声を掛ける。

    「おう!お前ら久しぶり!」

    「なんやそんな大声だして元気そうやな」

    「大将なら上でまってるよ」

    四季が笑顔で手を振り上がってゆく姿を見送る二人は、前に会った時より覇気の無い姿に戦後少なくない付き合いを四季としてきた二人は、何をやっているんだ無陀野達はと思うが、一番は自分の大将が元気なら構わないと思い意識を逸らした。
    途中に居た鳥飼に案内され、屋上にいるとの等々力に会いに行く。屋上の扉を開けると、柵の淵に立ち腕を組む等々力が見える。四季は手を上げ等々力に声を掛けた。

    「おう、久しぶりだな等々力」

    「一ノ瀬か!久しぶりだな!元気だったか?」

    「声デケェ〜まあ元気だと言ったら嘘になるから、元気は無い。だからお前を尋ねて来た」

    「元気が無いなら皇后崎達に聞けば良いのではないか?」

    「立場的にお前じゃないとダメなんだ」

    「…………鬼神の子だからか」

    等々力がその場に胡座をかいて座り込み、四季も同じく胡座をかきドカりと座る。互いに無言の時間が続き、切り出したのは四季からであった。

    「お前はさ、桃太郎との戦争が終わった後何を考えた?」

    「なにをか……犠牲者が出ない事は喜ばしいことだとだな」

    「俺も同じことを考えた………その後少しずつ俺の生きる理由てあんのか?て思い始めたんだよ」

    「生きる理由?」

    「俺達鬼神の子はさ記憶を受け継いでることを前に話しただろ?ずっと終わらなかった戦争が終わったなら、俺らの生きてる理由なんて無いんじゃないか…無意識にそう思う様になったんだ。普段の俺なら絶対思わない、けどお前も思う気持ちはあんだろう…これは鬼神の力から来てる本能だ…そんな気がするんだよ」

    等々力にも覚えがあった。漠然と時折生きる理由を問い掛けられる。それは本能からであり、鬼神の力を受け継いできた先祖達の記憶から問い掛けられている様な気はしていた。
    然し等々力には生きる理由が存在したのだ。

    「確かに俺も同じ物を感じている。その上で生きる理由を言おう。
    仲間と何度も朝日を見て、当たり前に明日が来る実感することだ!」

    四季は等々力の答えに漠然と何か感情が動く様な気配がした。それは感動の様で違う様な、何かが四季に訴えるそれに、鬼神の彼等から答えを聞き探して行けば見つかる気配がしたのだ。

    「……仲間と明日を見るか。良い理由だな!お前はそのまま生きろよ!」

    「うん!君も答えを見つられる様に祈っている!!」

    四季は来た時寄りも軽い足取りで鬼國隊の拠点を出た。次は何処に行こうと、今は旅行を思い切り楽しもうと思ったのだ。

    その頃無陀野達は四季の情報をSNSを頼りに探していた。鬼の有名人である四季の目撃情報はSNSで検索すれば時折出て来て、今の四季の情報が更新されて行く。オニッター、モモスタを中心に探して行き、時折全員で交代制で休みを取り現場に駆けつけるが、既に四季は次の場所へと消えると繰り返すいたちごっこへと追い込まれていた。
    会議室の椅子の背凭れに腕をだらりと預け、机に足を載せ疲れた声で紫苑が呟く事に、京夜がテーブルに腕を伸ばし突っ伏しながら疲れた声で返す。

    「彼奴どこにいんだよ……」

    「本当に…どこにいんだろうね……」

    本日の一ノ瀬会議も会議にならずに、休暇を取り探しに行っている真澄に猫咲に大我は、拠点を任された馨が後から会議に参加し、印南は任務から参加出来ずに、無陀野は授業が終わり次第来る事になっている。
    紫苑はモモスタを開き一ノ瀬四季と検索すると、更新は今朝真澄が向かった所以外上がって居ない。項垂れながら使えないスマホを投げたい気持ちを抑え置くと、オニッターを見ていた京夜が大声を上げた事に紫苑は驚いた。

    「あ"ーーーー!!!」

    「どうしたんすか。京夜先輩」

    「四季君今松本だって!!!」

    「それって、今日休み取った真澄さん達と完全逆方向じゃないですか」

    「松本って今日誰か任務行ってなかった!?」

    四季を探す面子の任務一覧を見ると丁度皇后崎が其方に用があり、書類を届けに行っている事に気づく。書類を覗いた紫苑と京夜が同時に呟いた。

    「………皇后崎が行ってますね」

    「………そうだね」

    瞬間慌ただしく連絡を取り出す京夜に、紫苑も冷静さを装いながらも混乱する頭で真澄に電話をするのであった。

    四季は松本に来ていた。先程まで観光していたのから、一転雷殿影由に会う為に彼と住む万の経営する店へと向かっている。万に先に連絡を入れ、理由を聞いた彼が雷殿に取次ぎ、四季が来るのを待つ様に行ったのだ。
    四季は万の店を開けると、店番をし待っていた万が手を挙げ優しく声を掛ける。

    「待っていましたよ。久しぶり一ノ瀬君」

    「久々だな!元気だったか?」

    「僕は元気でしたよ。雷も元気です。一ノ瀬君は?」

    「元気って言いたい所だけどそうじゃねぇな」

    「そうなんだ。やっと人に話す気になったんですね」

    「お前いつも俺に辛辣じゃない?」

    「さぁ、どうでしょう。雷はいつもの堤防に居るから行ってみて下さいね」

    「おう!ありがとな!」

    四季が店を出るのに万は、戦争終結から四季の方から雷殿会いに来て必然と仲良くなった彼が、漸く素直になるのかと思いながら雷殿は彼にどの様な答えを返すかを思い浮かべると、彼等の久方振りの邂逅に雷殿が楽しそうに笑う笑顔を思い浮かべ万は笑みを浮かべるのだ。

    「雷殿!久しぶりだな!」

    「あー!!四季くん!!久しぶりーー!!!」

    海を見ていた雷殿が半裸で四季に抱き着きに来たのに、四季は対軸が振れる事なく受け止めると、笑顔で再開を喜んだ。
    暫く雷殿の楽しげな話を聞き、四季も最近合ったことを話積もる話が一通り終わった後本題を雷殿に切り出す事にした。

    「なあ雷殿はあれあるだろう」

    「あれってなに?」

    「生きる理由を問われる感覚」

    「うん!あるね!」

    雷殿が軽く言った言葉に四季は目を見開くと、雷殿が見つめる目に目を奪われその生命力溢れる瞳に吸い込まれる様な思いになる。瞬間雷殿が満面に笑い大きな声で楽しげな声で告げた。

    「けど俺には関係ないや!だって万がいて、近所の守りたかった皆も生きて!いつもと変わらない暮らしで誰も死なないんだよ!毎日楽しく生きてるよ!!」

    雷殿の言葉に四季は胸に湧き上がる何かが合った、誰かが生きている大切な人と過ごす毎日、四季の忘れていた答えかも知れないと思い四季は雷殿の背中を叩く。

    「良かったな!本当に皆生きていて!」

    「うん!!!」

    元気に返事をする雷殿に、四季はそれから暫く雷殿と話沈む夕日を見つめていたのだった。

    その頃急いで京夜から連絡を受けた皇后崎は、松本市内を動き回り四季を探していた。仕事も終わり帰ろうとしていた所に連絡が入り、四季の目撃情報の為に端から端まで探すが見当たらない。もう移動したんでは無いかと諦めかけた頃、目の前に四季の後ろ姿が見え走り出す。
    珍しく機嫌が良さそうな背中に、皇后崎は四季の腕を掴み声を上げた。

    「四季!!」

    「おわびっくりしたー。皇后崎!?えーお前松本来てたの!?」

    「四季帰るぞ。皆待ってる」

    皇后崎の言葉に四季は真剣な表情で黙り込み皇后崎を見つめる。

    「……まだ帰らない。もう少しで見つかりそうなんだ」

    「なんだ…答えがか?答えなんて俺達が見つけてやる。だからもう戻って来い」

    「やだ。もう少し旅をする。大切な答えが見つかりそうなんだよ」

    「…………俺達じゃダメなのか?」

    四季が無言で視線を逸らし頷いた後小さな声で呟いた。

    「………あぁ」

    「……クソっなら早く見つけて帰って来い」

    皇后崎が四季の手を離すと四季は一瞬驚いた様に目を開いた後で「ありがとな」と御礼を告げると去って行く。
    ポケットに入った通話状態のスマホからは溜息を付く声が沢山聞こえ、呆れた様に真澄が呟いた。

    『でまんまとお前は逃した訳だなクソガキ』

    「仕方ねぇだろう。あんな姿見たら」
    『俺達はどんな姿なのかは分からないが、四季の様子的に答えが見つかりつつあるのだろう』
    「………ああ」
    『なら無理に連れて帰るのは得策じゃないね。今はそっとしておいてあげないと』
    「…その方が良い」
    『あーあ四季の答えを見つける相手が鬼神の連中だなんて嫌になっちゃうんだけど』
    『仕方ないだろう。本音で言えば俺達で答えを見つけてあげたいけれど、あの子なりの答えがそうななのだろうね。お前も我慢しろ』
    『はー……はいはい…』
    紫苑と馨の遣り取りに皇后崎は無言で聞いている中、会議の結果結論を出した年長者組を代表して真澄が答えを出す。

    『……後一人が限界だ。あと一人を超えたら俺らは動き出すからな』
    『次は氷の鬼神の子の所に行くだろう。そこに会いに行く所を狙う』
    『まー捕獲だよね〜根回しはしとこうかな』
    彼等の言葉に皇后崎は頷き返事を返すと通話を切る。
    四季の悩みの火種が鬼神の子に関する事だろうと予想付けている中で、自分達が何も出来ない苦しみに苛まれながらも前を向こうと四季の歩んだ見えなくなった先を見たのだった。

    四季は次に氷鷹零に会いに行く事にした。連絡を取ると都内のカフェに集合との事になり、四季は久方振りの都内に入り、自身の担当する地区も都内の為に懐かしい気持ちになるとカフェへと向かう。一ヶ月振りに帰って来た都内は何も変わらず、喧騒が広がっていた。
    氷鷹に指定されたカフェに来るとテラス席に座る彼は、既に珈琲片手にスマホを操作しており、嫌にその姿がこの店に似合う姿に嫉妬するも席に座りメニューを見て炭酸飲料を頼んだ四季が氷鷹に向き合う。

    「何の用だ。要件ねぇなら帰るぞ」

    「はーお前はいつもそうだよな。まあ良いけど」

    四季は届いた飲み物のストローに口を付け半分程飲むと口を離し告げる。

    「お前もあんだろ。鬼神の問いかけるやつ」

    「……ハッキリ言えよ」

    「…生きる理由を問われるやつだ。俺は今生きる理由が分からないから、同じ鬼神の奴らに聞いて回ってんだよ」
    「…別に死ぬ理由がねぇからだ……だが平和になった世の中も悪くねぇなと思ってる」

    「…………」

    「それにテメェはもう生きる理由を見つけてんじゃねぇの」

    「…………」

    「その顔はそうなんじゃねぇか」

    氷鷹の言葉に四季は無言になると、氷鷹がスマホを操作する事に気づかずに、メッセージを送信した音が辺りに響き氷鷹はスマホを閉じた。

    「……まぁお前が答えを見つけてんなら俺は必要ねぇ。後は此奴らに聞けよ」

    氷鷹が椅子を立ったのを見て前を向くと、無陀野を初め四季の大好きな人達が全員立っている。
    羅刹の先生を初めとした、無陀野に京夜に、最初に世話になった練馬の真澄に馨、四季の決意を固めた杉並の紫苑に大我、雪山で四季を強くした印南に猫咲、そして四季の仲間達のクラスメイト全員が一斉にテラス席の四季の目の前に立つ彼等を代表する様に無陀野が声を上げた。

    「四季帰るぞ」

    四季は涙を浮かべながら頷く、無陀野から差し出された手を取りカフェを後にした。

    無陀野達に連れられ、近くの杉並の拠点に入り全然入れる広い空き部屋に入ると、無言で座る四季にバラバラに椅子に座る彼等が四季を見つめる。
    突き刺さる視線に、誰も言葉を発さずにいた中で京夜が漸く声を上げた。

    「そもそもなんでこんな事したの」

    「…………旅に出たかった。自分探しの旅に」

    「……四季くんは何の答えを探していたのかな」

    京夜が酷く優しい声で告げられた言葉に、四季は安心し話し出す。鬼神の子の本能から問い掛けられる問い。それが始まってから生きる活力を無くし始めたこと、彼等は静かに四季の話を聞き話終わる四季の静かに笑う姿を見て安堵したのだ。

    四季の本心から笑う笑顔を久しぶりに見たのだから。

    「それで四季、お前は生きる理由を見つけたのか」

    「うん見つけたよ」

    「お前のそれはどのような理由だ?」

    四季はふわりと幸せそうに笑い、微笑むその笑顔を見せた後に満面に笑う。その姿に見惚れた彼等は、四季が幸せそうに告げた言葉に胸を打たれるのだった。

    「みんなと幸せに生きること!」

    四季の言葉に思わず抱き着いた無陀野に、周りに京夜も来て矢颪や皇后崎に遊摺部や屏風ヶ浦も集り、次いでその後からロクロと漣が位置する。楽しげに四季を励まし声を掛ける彼等に、その様子を見ていた真澄と馨は静かに壁に寄り掛かり話していた。

    「行っても良いんですよ」

    「んなことするわけねぇだろ。そんなザマじゃねぇよ」

    「真澄隊長は行きたそうですけどね」

    「けっ言ってろ」

    「けど本当に良かった。四季くんが心から幸せそうに笑ってくれて」

    「…………そうだな」

    馨と真澄が話す事を聞く者は居なく、別の場所では紫苑と大我が話しているのが真澄には見えた。

    「あーやっと終わるよ。ガキのお守りなんてもうごめんだね」

    「……そういうお前も四季を心配していただろ」

    「えー紫苑さんそんなこと言ったっけ」

    「暇があればSNSで四季の情報を漁っていたのはしってんだぞォ。それにその為にSNSをやらないお前がアカウントを作ったこともな」

    「………お前嫌い」

    「勝手に言ってろ。だが四季が元気そうに笑ってる姿見られて良かったぜ」

    「…それはそう。四季には一番笑顔が似合うからね」

    「そうだな」

    紫苑達が話す反対で印南と猫咲が話すのが見える、紫苑は彼等も思う事があるのかと軽く観察をした。

    「少年が見つかって良かった」

    「あのクソガキ…俺の大切な時間を奪いやがって…ただじゃおかねぇ」

    「だがお前もあの少年を心配していただろう」

    「…………」

    「久しぶりに見た四季の笑顔は花が綻ぶ様に美しいな」

    「………はぁ」

    「…素直になったらどうだ」

    「……知らねぇよ。だけどそんなんじゃねぇの…彼奴は笑顔じゃなきゃ感覚狂うわ」

    彼等が話す言葉を誰も聞くことなく、四季を構う元生徒達に無陀野に京夜が四季の前で構い頭を撫でながら小声で話す。

    「しかしやっと笑顔になったか」

    「長かったね」

    「………あぁ」

    「……良かったねダノッチ」

    「……お前もだろう」

    「うん…けど四季くんは憂いた顔も良いけど笑顔が一番可愛いね」

    「憂いた顔には反対だが違いない。彼奴は笑顔が一番似合う」

    生徒達に揉みくちゃにされ構われる四季を見て、無陀野と京夜がそう呟く。
    皇后崎に何かを言われていた四季が前を向いて無陀野に話しかけた。

    「ムダせんありがとな!」

    「…何も問題無い」

    「みんなが心配していたのは知ってる。それに答えられなかったのは俺の弱さだ」

    「…………」

    「だけど俺は鬼神の皆に聞いて心の底から思ったよ。皆と居ることが俺の幸せなんだって」

    四季は満面の笑みで笑うと大声で部屋中に聞こえる様に告げた。

    「みんな大好き!!!」

    四季の言葉にそれぞれの方向から笑みを綻ばせた彼等が歩いて来る。
    幸せそうに四季を見つめる彼等が、四季を構いに行こうとして誰かが安堵する様に呟いた。

    「知ってるよ」

    その幸せそうな言葉は空気に溶け、四季の幸せそうな笑顔だけが場に輝き辺りを花畑に居る様な幸せな心地にさせるのだ。

    鬼神の子の笑顔は花が綻ぶように


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    AKtyan5560

    DOODLE四季目線
    四季は戦争終結後、鬼神の力の本能から問い掛ける様に生きる理由を問われていた。生きる理由が見つからない四季は、各地を旅し鬼神の子に一人ずつ生きる理由を問う旅に出る
    攻め目線
    一方四季を心配する無陀野初め四季を愛する者達は、四季を心配し理由を聞こうとするが失敗に終わる日々に苦労していた。ある日校長が理由を最初に聞き休暇を出した事に八当りからの攻撃をする。彼等は四季を各自協力し探し出す
    胸がいっぱいの幸せを目の前に雫が落ちる様に闇が広がる。仲間が四季の周りに集い、恩師の担任に保険医も四季を見守る様に微笑み、杉並の隊長や練馬の隊長達も四季の頭を撫で悪態を着いていた。花畑が広がる青空の下、四季は彼等に駆け寄ろうと走り出すと瞬間崖が隔てられ、奈落へと落ちて行く。仲間が伸ばす手を取ることが出来ず、伸ばそうとする手は途中で止まり何時も四季は奈落へと落ちて行く所で目が覚めるのだ。辺りに響く叫び声が響き、誰の声だと思い呆然とした頭で自分の声かと気づく。最近の四季は毎日同じ夢を見て目覚めるのだ。

    起き上がりは最悪で飛び起きた体は汗で湿っており、膝を抱えて抱き締める身体は震える程寒く毎晩人肌が恋しくなる。然し四季には恋人等居ない為にその体温を受け取る事は出来ない。毎晩恐怖と寒気で震える体を抱きしめ、既に寝る事等出来ない頭は冴えてしまい。起き上がり珈琲を飲もうかとキッチンに行きお湯を沸かす。
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    AKtyan5560

    DOODLE後輩同期と四季がキスしているだけ
    後輩同期四人全員で付き合っている四季が、馨に紫苑と猫咲に印南がそれぞれ時系列に彼等が一人ずつ四季と会いキスする話から、最後は全員にサンドされキスをする

    ※後輩同期×四季
    ※ただキスしてるだけ
    ※攻めの台詞に♡が付いてる
    甘いキスの愛を降らせる四季は羅刹学園の廊下を歩いていた。休日の誰も居ない廊下は静けさを保ち、何処か寂しげな思いが広がる胸で四季の四人の恋人達を思い浮かべる。並木度馨、朽森紫苑、印南幽、猫咲波久礼は鬼機関の中でも上位に位置する優秀である隊長と副隊長であり、同期である彼等は四季の恋人であった。彼等は四季を猫可愛がりし、特に馨と紫苑はそれが躊躇に出ている。四季は彼等が大好きで、最近会えない彼等に思いを馳せ無意識に唇を触れていた。

    そんな中歩いている中で、目の前から誰かが歩いて来るのが見える。その人は四季の大好きな人で恋人の彼で合った。

    その恋人は─────



    ‪‪✕‬月‪✕‬‪✕‬日
    並木度馨の場合

    馨は羅刹に届ける書類があると真澄に言われ、馨に書類を運ぶ仕事を任せた真澄は、安易に四季に会ってこいとの事で馨に羅刹に行かせたのだろうと思うと、素直では無い隊長に内心温かい気持ちになる。
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    AKtyan5560

    DOODLE逆行転生四季の後輩同期×四季
    四季は後輩同期の彼等と仲良く、最後死ぬ時に彼等に囲まれ死んだ。伝えぬ恋心を抱き気づいたら逆行していた。羅刹に入り彼等と仲良くなり穏やかな日常を過ごす。実は彼等は記憶が戻っていて早く四季に気づい欲しかった  

    紫苑+馨+猫咲+印南×四季
    後輩同期×四季
    大我+四季

    ※後輩同期が重い
    ※大我はたい+しき
    ※色々注意なんでも許せる方向け
    俺達の秘密に早く気づいて「四季ィ…四季…!」 
    「四季君…四季君!」
    「少年……四季…!」 
    「おい、目覚ませよ!なぁ!」
    「四季ィ!!!起きろ!!!」
    四季を一際目に掛け可愛がっていた四季の先輩である彼等が、叫ぶ様に紫苑の腕の中で脱力する四季を囲う。桃太郎と鬼の戦争が終結し、戦わなくて良くなる中で立役者の四季が街中を歩いていた時に一人の桃太郎から攻撃された。隠密系の能力であった桃太郎に、腹を刺された時には遅く、偶然四季と買い物に行く約束をしていた彼等の元に待ち合わせに着くと言う所であった為に、気づいた彼等が駆け寄ると倒れる四季を見つめ目を見開き囲ったのだ。
    紫苑の服に血が染み込む事など気にせず、馨が必死に患部を圧迫するも止血は追い付かずに血は流れて行く。猫咲が地下施設の花魁坂に連絡を取る中で、四季の顔色は悪くなる一方であり彼等は焦っていた。印南と大我が必死に声を掛けるが、四季は彼等がここまで尽しても自分はもう遅いだろうと悟り、血を吐きながら彼等に伝える。
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    AKtyan5560

    DOODLE狼と獣人の印南と虎の獣人の紫苑が兎の四季にキスをする話
    獣人が存在する世界観で、虎の紫苑に狼の印南は羅刹に用があり来ており、恋人の四季が目の前から走り寄り楽しく話すのを愛しく見ていた。人気の無い所へと誘導した彼等は兎の四季を喰らう様にキスを貪るのだった。

    紫苑+印南×四季のサンド

    ※紫苑と印南が激重
    ※ひたすらキスをしているだけ
    愛しの兎をいただきます羅刹学園の廊下を歩いていた四季は、目の周りから印南と紫苑が歩いて来るのが見え満面の笑みで駆け寄った。血を口元から流し軽く手を上げる狼の印南と、笑みを携えながら煙草を咥え手を上げる虎の紫苑に、兎の四季は垂れた耳を後ろに倒し尻尾を左右に勢い良く振りながら、満面の笑みで嬉しげに駆け寄る。その姿が二人は可愛く食べたいと思いながら、自身の恋人が愛しいと思いながら駆け寄る四季を見ていた。
    「幽さん!紫苑さん!」
    「久しぶりだな少年。その元気さがGood…ガハッ」
    「四季ィ久々だなぁ〜今日も可愛くて紫苑さん嬉しい〜」
    四季が目の前まで走り来て、頭を撫でる紫苑と肩に手を置く印南に四季は耳を後ろに倒し、幸せそうな笑みを浮かべ笑う姿に、二人はこの少年を絶対に失いたくは無いなと思い食べ尽くしたいと思いで見ていたのだ。
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