【グレ場地×反社千冬】君の知らない物語 ② -I've seen you from many ang 東京卍會、うちは半グレともヤクザともちょっと違った組織だった。ただ、急成長したせいで、旧来の組織と縄張りやシノギを取り合うこととなり、揉め事も多かった。
主だった勢力はマイキーや稀咲が粛清していたが、まだ腹の虫が収まらないヤツらもいる。
今回もそんな揉め事の一つだった。俺たちの部下の一人が刺されてしまった。すぐには犯人が見つからず、そして刺されたところも悪く、病院での対応などに時間がかかった。
数日間家に帰ることも寝ることもままらなずに過ごしていた。
「おい、千冬」
トントン、と肩をたたかれる。
「んん?」
どうやら俺は武道のマンションのデスクでノートパソコンの上で突っ伏して寝てしまっていたらしい。顔をあげるとそこには武道がいた。肩をたたいたのは武道だったらしい。
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