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    boshi_kmt

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    12/12 烈火の想いを君にDR2021 にて頒布した新刊「短編小説集 白/黒」のあとがきをこちらで公開しています。

    ページ数の都合で紙面に載せられなくなってしまい、このような形になりました。
    制作時のエピソードや作品の裏話などネタバレありでのんびりと語っています。
    もしもご興味おありでしたら、どうぞご覧ください。

    ※WEBイベント限定公開中(8/27〜8/28)

    あとがき - 短編小説集 白/黒この度は「短編小説集 白/黒」をお手に取っていただき、本当にありがとうございます!
    そしてこんな辺鄙な場所に設置したあとがきにまで目を通していただき、感謝です……!

    実は今回、表紙の入稿時にまだ書き下ろしが2本とも書けていませんでした。
    表紙を入稿するときにはページ数に応じて背幅を確定させていないといけないため、書き下ろしのページ数は「だいたいこれぐらいだろう」と見積もった上で全体のページ数を決めました。

    が!
    見事に2本とも、予定していたページ数をしっかりオーバーしてしまいました。
    書き下ろし用のページを捻出するため真っ先に削ったのがあとがきでした。
    それで、このようにポイピクを利用することにしたというわけです。

    ただ、そのおかげで「あとがきを書くのが脱稿後で良い」という解放感を知ってしまったので、今後毎回あとがきがこのスタイルになるかもしれません!
    (ちなみに今、イベント当日、会場に向かう電車の中です)



    白編の方には現パロ煉炭ハピエンSSを5本、黒編の方には現パロ煉炭バドエン&メリバSSを4本収録しています。

    短編集を出したいと最初に考えたとき、白編と黒編で本を分けようと思っていました。
    ですが、両方欲しいと思ってくださる方へのご負担と、自分自身の入稿の負担を考えたら「一冊にまとめてある方が良い」と判断し、このような形になりました。

    一冊にする場合は白編と黒編の境目を明確にしたい、というのを絶対条件にして装丁を考えました。
    白編だけを読む、という選択肢も取れるようにしたかったのです。
    その結果が、本編の間に入れた黒い遊び紙です。

    とはいえ、まだ私自身実物を見ていないので、どんな仕上がりになっているかドキドキなのですが。

    そして「『黒編が読めない』という方はたぶん本自体を買われないだろう」ということに作成途中で気づいてしまったので、果たして遊び紙を入れた意味があるのだろうか……という感じでもありますが。

    なかなかに癖が強い話が多く詰まったこの本をお手に取っていただき、心の底から感謝しています。
    ありがとうございます!




    今回短編集に収録された9本全ての話に、思い入れやエピソードがあります。
    書き下ろし以外の7本は、以前Twitterの煉炭アカウント(@boshi_rntn)で発表したSSを手直ししたものです。
    煉炭アカウントは12/12のイベント終了後に削除する予定なので、一緒に消えてしまうそれらの話を別の形でまた読めるようにすべく、このような形でまとめました。pixivの方にもそれぞれ全文公開しています。

    手直しの方は元のお話があるので清書にもそんなに時間がかからないだろうと踏んでいたのですが、蓋を開けてみたら全くそんなことはなく、苦戦しました……。
    というのも文字数が少ない分、読み返した時に「ここはちょっと説明不足だな」と感じる箇所が多かったのです。
    しかし加筆修正しすぎて全体のバランスが崩れたり、SSとしてのリズム感が失われてしまったり。
    あと、短いお話なので改行箇所や改ページ箇所など本文の体裁も調整しながら進めました。
    pixivにアップしたサンプルよりも、実際書面で見ていただいた方が圧倒的に読みやすいのではないかと思います。

    「このお話が好きだから入れて欲しい」というお声を頂いて収録を決めた話もあります。
    そんなふうに覚えていて頂けて、本当にありがたかったです。
    みなさまのお気に入りの話はありますでしょうか?
    どのお話が人気なのか、ぜひぜひ伺ってみたいです。




    そして、今回は2本の書き下ろしを収録しました。
    先に書いたのは、黒編「冤罪」の方です。
    この話、わたし自身はこの本の中で一番気に入っています。
    かなり暗い話になってしまったので自分でも驚いたのですが、これを書き上げた時ひさしぶりに「書けた……!書けたぞ!」みたいな、ものすごい達成感を感じました。
    それくらい、情念を詰め込んだお話です。
    「免罪」のベースになったのは「もし煉獄さんや炭治郎が現代の世に生きていたとして、『鬼』という絶対悪が存在しない世界でどう生きるのだろうか」という想像です。
    本当に生きにくい世の中で、あれだけ真面目で素直な人たちは周りの環境によってポキッと心の芯が折れてしまうことが容易にあるのではないか……とずっと思っていました。現実では「正直者が馬鹿を見る」場面がありとあらゆるところに溢れています。

    そこに「相手を想うあまり常人の理解を超えた行動を取る」という大好きなシチュエーションを組み合わせました。
    書きたいと思っていたテーマを二つ詰め込めたので、自分では大満足です。
    そして、ラストシーンでの「片方のメモ」。
    これ実は、どちらを選んだか明確にわたしの中で答えが存在しています。
    ただ、これどちらを選んでもそれぞれの物語に発展するので、読んでくださった方に選択していただきたいと思っています。

    あともう一つだけ。この話「炭治郎の言っていることが真実」という捉え方をしても良い、とわたしは思います。
    最初から最後まで全部夢の中で、炭治郎は無事目覚めることができた……ということです。
    そういう意図で書いたわけではないですが、今こうして普通に暮らしてる生活だって「誰かの夢の中」なわけないって絶対に言い切れないですから……そういう見方もあるよね、というひとつの意見です。





    そしてそして、「冤罪」を書き上げたあと、あまりの暗さに「ただただ幸せなやつください……」という思いで「0-0(ラブオール)」を書きました。
    この話はもう半年くらい前からSSのネタとして「テニスインストラクターの煉獄さんと生徒の炭治郎でもだもだ恋愛話が書きたい」と温めていたものです。
    ただ、大枠だけはあったのですが書いては消し、書いては消しでなかなか上手いこと形にできずにいました。
    今回こうして仕上げることができて本当にホッとしています!
    テニスのスコアで「0」を「ラブ」って読むの、めちゃくちゃ素敵ですよね……!
    ラストでタイトルに繋げられるようにと書き進めていったのですが、最後の一文がちょうど「冤罪」と似たようなニュアンスになりました。
    これも意図したものではないのですが、白編・黒編それぞれを締めくくる書き下ろしとして良い対比になったかなぁと思ったりしています。


    本当はもっと語りたいことがたくさんあるのですが、もう充分書き手の解釈はお伝えできたかなと思いますので、この辺りであとがきを締めくくらせていただきます。



    これからも引き続き、お読みくださる方への感謝と原作へのリスペクトを忘れずに、そして何より自分自身が楽しみながら二次創作を続けていきたいと思います!

    しばらくは3月のイベントで頒布する合同誌&個人誌の準備で再び原稿に追われていると思いますが、頑張ります!
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