「…」
「ちょっ、え、なに?!」
コノエは徐ろにゲームをやっているチャンドラの後ろから抱き着いた。
脚の間にチャンドラを挟み背中を覆うような体勢でそのままチャンドラの胸元と腹部に腕を回す。
突然のコノエの行動にチャンドラは驚きコントローラーから手を離してコノエを引き剥がそうとするが、コノエの腕はビクともせずむしろ抱擁が強くなる一方で。
チャンドラが装着しているヘッドセットの向こう側にハインラインが居るのを知ってか知らずか、ヘッドセットからは『ダリダ?』とハインラインの声が漏れ出ていて。
「あ、ごめん。いや、なんかコノエさんがいきなり抱きついて来て…」
『…アレクセイ。嫉妬も度が過ぎれば呆れられるだけですよ』
「はぁ?なんだよそれ」「君には言われたくない」
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