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    _iikkrnggett

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    _iikkrnggett

    DONEペーパーウェル14「欠片」参加作品です
    テキストとプリントに、キャプション・奥付以外に違いは無いです
    全年齢版ですがスフィク☓イーサンのBLをふんわり想定していますので気になる方は引き返して下さい
    それでも宜しければどうぞ
    女神のかけらと呼ばれた魔石にほんとに女神がいた(らしい)件女神のかけらと呼ばれた魔石にほんとに女神がいた(らしい)件

    「イーサン!」
     最初に勘づいたのはさすがにリヴィ隊長だったが、一番近くに居たスフィクが呼応しとっさに「それ」から彼を護るように立ちふさがった。彼らの視線の先にある、魔石の中でもひときわ大きな石──この世界で「女神のかけら」とあだ名がつくほど見事な宝石からにわかに煙が立ちこめ、あたかも人の上半身のように見えたかと思うと、まるで矢のように一方──イーサンへと向かっていったのだ。だがそもそも魔石に込められているのは魔力であり、煙のように見えたとて実際は何なのかはこの時点で分かりようがなく、ただ反射で盾になったところで焼け石に水であり、煙はスフィクを(おそらく)素通りしたのちイーサンを取り囲み、あっという間に霧散したと同時に彼はへたり込んだ。すぐさま助け起こそうとしゃがんだスフィクに、イーサンはどうにかすがりつくものの、少し焦点の合わない目で
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    other8e

    MOURNING幸せであれ
    ※しじみ食べたことないので食感は検索してみたけど実際のところ知りません
    「嶺二」
    ぼくの名前を呼ぶ声にゆっくり目を開けると、ベッドの端に腰をかけたランランの姿があった。
    「おはよう、嶺二。やっと起きたな」
    ランランはぼくの頬をそっと撫でてふわりと微笑む。少しくすぐったい。カーテンの隙間から射し込む陽の光が、ランランのまだセットしていないふわふわの髪の毛を明るく照らしてきらきらと輝いている。
    「いまなんじ?」
    身を起こしながら聞くと、7時だと教えてくれた。ちょうどいい時間だ。
    体を起こしたものの疲労の残る体はまだ少しだるくて、ベッドの上でぼうっとしてしまう。ランランの小さく笑うような声が聞こえたかと思うと、ぎしりとベッドの軋む音と唇に優しく触れる感触。それにうっとりとする間もなくランランはぼくから離れて、物足りなさを感じて見上げるぼくの髪を大きな手でくしゃくしゃとかき乱した。
    「ちょっとー!」
    「目ぇ覚めただろ?朝飯作ってあるから早く顔洗ってこい」
    「うん」


    着替えは後回しにして、顔を洗って歯を磨いてリビングに向かうと、美味しそうな匂いがぼくを待っていた。
    「わー!すっごい!和食だ…!」
    テーブルには、お味噌汁に焼き鮭に卵焼きが並んでいて、どれもまだ白い 2846