学園会話メモ「ただいま～」
「おかえり」
「今日、きみさの後輩が来たよ。こばちちゃん？って言ったっけ」
「わぁ、こばちちゃん来てくれたんだ～！嬉しいな」
「買ったスーパーボール外にぶん投げてた。元気な子だな～」
「え？？」
「広い所で投げて遊ぶって教えたらそうなったわ」
「あ～...まぁ、間違ってはいないねぇ」
「俺ももう少し言い方考えてやればよかったな汗」

「そんで俺あの子、最初小学生だと思ってた」
「......かわいい後輩に何てことを...」
「いひゃいいひゃい」
「お兄ちゃんだって25には見えないくせに...私より身長低いくせに...」
「あんだと～～」

＊＊＊＊＊

「...」
「ある日曜日に」
「？？」
「ひーちゃんが一週150㎞の池の周りを散歩していました」

雨と日常「あ、雨」

　手元で操作していたスマートフォンに雨粒がぽつりと落ちる。ちょうど指先が進む方向に降り注いだらしく、反応が間に合わず指先にまとわりつく水分のせいで画面が拡大される。天を仰ぐと太陽はまだ煌々と光り輝いており、気まぐれに現れた雨雲が些細な雨を降らせているだけのようであった。
　阿久根は濡れた液晶画面を雑に服の袖で拭うと、再度画面へ目を向ける。緩やかではあるが強くなりつつある雨脚に、早々に連絡を終えてしまいたかった。市場には出回っていない特殊回線を使用するアプリを立ち上げ、いくつか並ぶリストを指先でスクロールして目当てのものを探す。

「う、ぐ…」
「…あれ、まだ息があったんですか。しぶといですねぇ」

snmさん友達が上手く作れない義勇さん。幼馴染で先輩の宇髄に教えてもらってSNSをやることに。何をして良いか分からず、宇髄さんが言うまま彼とのツーショットを上げてみた。
するとたまたま画像が流れてきて何気なく見ていた人達からこの顔の良い子は誰だと地味に話題になり、元々SNSでバズってた宇髄の知人だと言う事で余計に人気が出てしまう。
中でもアニメのキャラの私服等を真似て着てみた画像がとても人気で、多くの♥を貰えた。コメントも多く、何だか沢山の友人が出来たみたいだ、と喜んでいたが、中でも「snm」と言う人からのコメントが一番待ち遠しかった。snmは義勇がSNSを始めた初期から反応をしてくれていた人物だ。画像を上げる度にsnmからの反応を期待してしまう。この服はどうだろう、あんまり肌が見えるのは好きではないようだ、可愛いと褒めてはくれるが女装に近いのは好みじゃないらしい、と最近ではsnmの喜びそうなものを選んで着ることが増えた。