過去何時間いや何日押し入れに閉じ込められたかわからない。幼い弟を一生懸命抱きしめながら震えるしかなかった。弟は弱っておりとても軽くて冷たい必死に乾いた口を開き何度も弟の名前を読んでいる。
『お兄ちゃんがあんな事したからだごめんねごめんねこんなお兄ちゃんでごめんね』
だが決して返事が変える事はない。寒くて暑い頭がぼーっとする僕はそのまま床に倒れ嘔吐した。怖くて止まらなくて少し血の味がした。
『う"ぇ"ぁ"っお母さんお母さん』
怖くて泣くことしかできなかった。早くお母さんに会いたい寂しくて仕方がなかった。
そのまま一日が経ちもう声を出す程の力はなかった。どうしてこんな事になったんだろなんで普通の家族になれなかったんだろう、そう思うことばかりだ。
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