Recent Search
    Create an account to secretly follow the author.
    Sign Up, Sign In

    rennrenn214

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 169

    rennrenn214

    ☆quiet follow

    モブ川くんとカヨ月。モブ川くんに勝ち目はない。なぜならカヨ月だから

    🍓アンチモブとカヨ月俺は七瀬月翔アンチのモブ川!
    七瀬月翔、アイツは学校で人気者で先生からの評判も非常によくてテストではいつも俺よりも上の点数を取る。体育の成績もよく、家庭科、さらには美術、音楽全ての授業で好成績を収めている。さらには顔がいいしモテるし、顔がいいのだ。
    俺はいつも真面目に勉強をしているのに毎回あの男に負ける。本人は謙遜しているがあの男は明らかに普通ではない。
    (七瀬は一体どんな勉強をしているんだ...いや、どんな生活をしている...)
    俺は七瀬月翔の普段の生活が気になり放課後後をつけた。
    まず七瀬月翔は陽キャ達からの誘いを予定があるため断り、さっさと教室を出た。
    途中先生から話しかけられたり、先輩や後輩に声をかけられ軽く挨拶を交わす様子を眺めながら俺は後ろからコソコソついていった。
    七瀬は途中本屋に寄って本を買っていた。
    購入した本は二日前グループ課題を組む相手が見つからず困っていた俺に一緒にやらないかと七瀬が声をかけてきた際、雑談時におすすめした本だった。
    本を買った七瀬が次に向かった場所はなんと、カードショップだったのだ。
    しかも!!!他校の(おそらくあの制服は想咲のものだ)制服を着た生徒と親しげに話していたのだ。
    その生徒をよく見ればところどころ怪我をしていておそらく不良なのだろう。ピアスも開いてるしシャツもボタンを止めてないし何より目つきが怖い
    数日七瀬の後をつけ続けてここで俺は気づいた。
    そう。勉強なんてしてないのだ。やつは遊んでいてあの成績なのだ。つまり七瀬が本気で勉強をすれば必ず七瀬は学年首位を取れる。
    なのに、なぜそうしない?
    本人に問い詰めてみたが
    「あー、特進クラスに行きたくなくてさ。それに勉強しても首位は取れないと思うよ」
    とはぐらかされてしまった。
    俺の考えはこうだ。七瀬月翔はわざと本気を出さず、自分より順位が下な者を「必死に勉強しているのに勉強をしてない自分よりも下のもの」だと見下し!自分より上のものに対してもいつでも蹴落とせると嘲笑う!!!!そう!悪魔の様な男なのだ!
    そうでなくては困る。ただでさえなんでもできて顔がいいのだから性格くらい悪魔の様に歪んでいなくてはおかしい。

    そんなこんなで俺はアンチ七瀬月翔として生きているのだが、ある時七瀬と話している不良が七瀬のことを「悪魔」と呼んでいた。その上心底鬱陶しそうな顔をしている。
    俺は勘違いをしていた。彼は七瀬月翔の友人ではない。彼も俺と同じ七瀬月翔アンチなのではないか。
    初めて出会った。俺以外の七瀬月翔アンチに。
    学校じゃ七瀬月翔といえば優等生でイケメンで人当たりがいいと崇拝されているせいで俺はずっと肩身が狭かった!!!!!!!!!
    あまりに嬉しかったので俺は彼に声をかけることにした。
    夜、七瀬が道にポツンと立っているコンビニに入り七瀬アンチ仲間の彼が外で待っているタイミング、今しかない!
    「こんばんわ」
    「あ?」
    「君、ずっと見ていればわかる。七瀬月翔のことが嫌いなんだろう?なぜ一緒にいるんだ。気持ちはわかる。俺も学校じゃ肩身が狭くてな。君の言うとおりアイツは悪魔の様な男だよそれに――」
    ここぞとばかりに愚痴を吐き出していたが途中ですごい衝撃を受けて地面に尻餅をついた。
    殴られたのか...?めっちゃ痛いんだが...えっ..?
    「お前がアイツの何知ってんだよ」
    えぇ????理解が追いつかない。いや、あんなに嫌いそうにしてただろ。なんでそんな手が出るほどキレてるんだこの男は。
    「えっ、モブ川」
    「こいつ知り合いなのかよ」
    コンビニから出てきた七瀬がこっちをみてギョッとした後こっちに走り寄ってきた。
    「クラスメイトだよ、烏丸、何したの」
    「....別に」
    「別にって...モブ川大丈夫?血が出てるし...」
    「え...あぁ...」
    地面に座りっぱなしの俺のそばにしゃがむと七瀬が高そうなハンカチで血を拭ってくれた。
    距離が近い。この前も思ったけど七瀬ってめっちゃいい匂いする。その辺のギャルの鼻につく甘い匂いとは違う、うん、すごくいい匂いだな
    「チッ...おい、帰るぞ」
    「あっ、こら!烏丸!ごめんモブ川、後でちゃんと言っとくから...あ、これ。さっき買ったばっかで冷たいから帰りに患部冷やすのに使って。」
    そういうと七瀬は俺の手を引いて立ち上がらせてくれた。七瀬の手ってなんかスラっとしてて綺麗なんだよな。
    「本当はいい奴だから、今回のことはその...何があったか分からないけど大目に見てあげてくれない?」
    「あぁ...うん」
    「ありがと、じゃあアイツ追いかけるから、モブ川も気をつけて帰ってね」
    七瀬は冷たい飲み物とハンカチを俺に渡すと走り去ってしまった。気遣いもできるんだよな。
    てかあの想咲の生徒全然俺の仲間じゃなかった。
    めっちゃ殴られたしめちゃくちゃ痛い。
    七瀬のハンカチめっちゃいい匂いするな。
    あの不良もしかしてめちゃくちゃ七瀬のこと気に入ってるのか...見誤ってしまった...はぁ...
    俺は1人寂しくハンカチから香るいい匂いを嗅ぎながら帰るのであった......
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    recommended works