🐁ひろおみゴーホーム🐯🐃🐁「ただいま〜。」
郊外のマンションの1室、3人で家賃を出し合って暮らしている憩いの場に、ようやく帰って来る事が出来た。
根津浩臣、24歳。
幼なじみの牛頭リュウジ君と、高校からの付き合いの茶山虎太。2人の大切な人に一世一代のプロポーズをしてから早2年、社会の荒波に揉まれながらも3人で暮らす事が出来ている。
恐らく、オレの一生分の勇気はあそこで使い果たしてしまった。今後の大事な決断は虎太やリュウジ君頼みになるかもしれない。
🐯【え〜ッヒロ君今日遅くなるの〜ッ😭】
🐃【仕事なんだから仕方ねぇだろ。我慢しろ。】
🐯【う〜…😭】
連絡を入れていたとはいえ、いつも3人で食べている夕食を食べられなかった虎太は電話から漏れるくらい大きな声で泣いていた。
リュウジ君もなだめてはくれていたけど、内心寂しい思いをさせてしまったかも…。
スポーツインストラクターをしている虎太も、レストランでシェフをしているリュウジ君も忙しい身でありながら、夕食に遅れた事は一度も無い。
今後はもう少し早く終われるように仕事のやり方の見直しが必要かもしれないな。
寝室で寝ているであろう2人を起こさないよう、それでいて着替えを取る必要がある為慎重にドアを開けると、ベッドの上には眠っている裸のリュウジ君の隣にリュウジ君の身体を後ろから抱くような形で虎太がこれまた裸で眠っている。
どうやらまた虎太がリュウジ君を抱きつぶしてしまったようだ。高校時代から大きく成長した虎太のスキンシップはとても激しい。
リュウジ君の身体や顔には虎太のものと思われる歯型が沢山ついている。今日は特に激しかったらしい。
オレに負担がかかりすぎないように、虎太の相手をしてくれるリュウジ君には感謝してもしきれない。
もちろん、ちょっと運動不足がたたってきた今のオレを変わらず愛してくれている虎太だって同じだ。
🐁「2人ともおやすみ。」
🐯『おやすみぃ…。ヒロ君ぅん…。ムニャ…。』
🐃『冷蔵庫に軽めな夜食入れてる。食って早く休んどけ。』
虎太の寝言とリュウジ君の返事が返ってくる。どうやらリュウジ君は起きていたらしい。
🐁「遅くなってごめんね💦」
🐃『気にすんな。それより、虎太が起きちまう前にリビング行っとけ。起きたら面倒だぞ。』
🐁「はは…、ありがとう💦お言葉に甘えます😅」
流石に残業帰りの夜に虎太の相手をしたらオレの身体が持たない。
今日はしっかり休んで、明日に備えよう。
残業で2人と過ごす時間が減るなんて勿体ないからな。