「腕の調子はどうだ?」
「ピッコロさんといるみたいで不思議です。」
精神と時の部屋、左腕のリハビリを兼ねた修行を行っている未来悟飯。
ピッコロは未来悟飯の左腕も使う行動に成長に驚き嬉しさもあった。
オレと同じ腕•••悟飯と一緒にある嬉しさはなんだ?
この気持ちが何なのかわからないが。
「ピッコロさん?」
「ん?」
「ピッコロさんと•••」
手を止めて、ピッコロに近づく未来悟飯は急によそよそしい雰囲気に気づいて、
「俺、今ピッコロさんとひとつのような感じに、暖かくて安心しているんです。」
「そうか•••」
顔をそらす
「ん?俺、変なこと言いました?」
「オレは•••(間違いなく、オマエをって気持ちなのか?これが、)続きをするぞ!悟飯!」
その気持ちがなんとなくわかりつつありそうなピッコロであるから、気を高めて構えた。
「はい!」
外との時間の差
ドラゴンボールで神龍が呼び出される。
トランクス(ちびっこ)と青髪のトランクスは、願い事をデンデに伝えるところであった。
そんな時、気配も感じない悟飯が現れる。
「オレの願いは••••」
オレだけを観てほしいずっと、ピッコロさん。
言葉を出そうとするも、本来の学生の意識が瞬間的に戻る。
「悟飯さん•••?」
「••••」
ちびトラを後ろに引っ張るトランクスは、剣を構える。
「その髪色は•••」
何を言っているのかわからない、戦おうとしているトランクスを見ながら学生飯は、動揺しながらこの場所と神龍、デンデを見ながら
「フフフッ」
と、笑いが出る。
「悟飯さん」
「トランクスさん、ドラゴンボールで悟天を生き返らせるつもりですか?なら、僕だけを観ている悟天を生き返らしてほしいです。」
「どうしちゃったんだよ、悟飯さん。悟天は、みんなの悟天だよ!」
みんなの悟天
誰かに渡したくない
オレだけの悟天だから
にいちゃんはオレひとりでいい
父さんいないときでも大事に大事にしてきたんだ
渡したくない
「例えオレでも、渡したくない!」
その揺れは精神と時の部屋まで響いた。
改良されたこの空間まで脅かす時空の揺れに中の2人は驚きを隠せずにいる。
気は感じない、しかしそこには何かくるような歪みさえある。
鏡のヒビのように亀裂が入り割れる。
強制的に外に出された2人は、ピンクの髪の男に抱っこされている悟天を目にした。
「オレに勝てないから、修行してたんですか?」
空はまだくらいままだが、神龍やトランクスたちの姿は無かった。
「みんなをどこにやった、悟飯!」
「悟飯•••って。」
「未来のオレは気配も、感じないんだろ?それにだ悟天の記憶は、お前なんか知らない•••」
「悟天の記憶をドラゴンボールで改ざんしたのか?」
「だけじゃないですよ、ピッコロさん。未来のオレの記憶だけを消したのです。この世界から。」
「俺の記憶を?俺は、失ってはいない•••」
「わかってないな、未来の孫悟飯はこの世界で誰も知るものがいない、本人が知っていてもまわりが気づくことも知り合いでもないってことだ。ね、ピッコロさん•••」
「あ、悟飯••••何を•••」
学生飯は元の黒髪に戻っている。
ピッコロは何をしていたのかと考えるも、隣の男を見て誰だかわからなくなった。
が、左腕を見ると同じナメック星だと思うと、同族なのだろと思った。
「••••ピッコロさんの腕•••そのくらいは、僕も我慢しましょう。」
「ま、まってく•••」
未来悟飯を振り向かずピッコロは学生飯の元に、そして神殿から飛び立っていった。
空はまだ暗い•••
「俺は、もう何も失いたくない。悟天くん••••悟天。」
左手を握りしめた。
まだ、暗い•••