俺が叫んだ瞬間に
悟天が地上に落ちていく
意識を失っている?直ぐにトランクスが受け止めた。
「悟飯さん、知らないんだ。」
何か知らないこと?
「何のことだ?」
「未来の母さんの、嫉妬だよ。オレの名前、呼んだでしょ。」
「何が言いたい。」
「ははっそれでさ悟天を回復させた薬でさ。」
「薬••••何で知って、そうか、トランクスが。」
「そう、教えてくれたんだけど。もう、終わらせようってオレは思うんだ。悟天は未来にはいないし、出会わないはずだから。オレはあんたより、悟天を大事にする。」
「それと、何が関係して••••」
「オレのところ心底否定したでしょ、怒ったでしょ?嫌だって思って叫んだでしょ。」
確かに、許せなかったが。
「記憶、もう消えてるよ。悟天は、ドラゴンボールでも取り除けるかな?細胞に散らばった種。きっと未来からのモノだから無理かなって。良かったね、もういる必要はないんだって。ここに(現在に)」
「トラ•••••」
「••••トラ、んクス••••どうしたんだよ。ひとりで飛べる!って、んん?トランクスの知り合い?」
悟天
「いや、きっと空も飛べるんだから誰かの知り合いかもだよ。んなことより、早く帰って宿題しようぜ。」
「あ、うん。」
トランクスのあとに頭を下げた悟天が飛んでいく。
イチゴ大福を買って、家に戻る。
本当ならもうすぐ帰ってくる悟天も帰らない。
「電気もつけずにどうした?」
ピッコロさんの声が響く
「何をしている、縮こまって子供のようだな。」
落ち込んで体育座りの膝に頭をつけて、ピッコロさんの声に反応しなきゃ
「だいじょうぶですよ、俺は絶望なんかに負けません。2度目ですから、いなくなったのは。今回はちょっとショックが大きいだけです。何とか、だいじょうぶです、よ。」
「でぇ丈夫じゃねぇなあ。」
「とう、さんまで•••お腹空いてますか?何か作りますね•••••」
何か作れば気も晴れる
「イチゴ大福もらっって」
「ダメ!です••••いや、ごめんなさい、それ食べててください。」
一緒に食べようと思っていたイチゴ大福、わるくならないうちに食べてもらったほうがいい。
食事の用意と、ピッコロさんには水と
「出来ました、食べてください。」
「いただき〜••••」
食べ始めて直ぐに箸を止める父さん。
不思議に味をみる、
「調味料間違えたみたいで、作り直します。」
「悟飯、ブルマがな••••」
ブルマさん
「よく分からない話なら、俺はもうしてほしくないです。」
「孫、また来たほうがいい。」
「オラは2人を応援すっからな。」
「すまなかったな、悟飯。」
応援なんていらないですよ、
ここでは俺は••••
悟天も未来でそう思っていたんだろうな
おちゃらけていそうなのに、根は真面目で純粋なところあるから。
女性遊びも兄への反発もあったのかもしれない。
父さん達が帰ったあと、皿の食事は廃棄した。
ただ、くよくよしていてもしかたないのは確かだ。
俺が巻いた種とも言える。
この家は悟天と暮らしている場所だから、俺はここで待っていればいいことだ。
そう、まだ学生なんだから。
サイヤ人のハーフって言いながら長生きしそうなのは確かだから、気長に振り向くのを待つ、出会いがまたあるかもしれないから。
その次の日から、欠かさずイチゴ大福を買いに行く。
いつでも帰ってきていいように。
どこかですれ違っても気づかれなくても、俺は悟天を見守っている。