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    azisaitsumuri

    @azisaitsumuri

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    azisaitsumuri

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    えすえむとか、どむさぶとか、じゃなくて、なんか、こまんど、だけのはなし(?)別に精神的にも肉体的にもえむじゃないけどめいれいというなのきんばくみたいなよーり。←???※他人の言いなりになる傭、かも。

     その男は優秀な兵士だった。
     若くして周りに頼られ、身分や立場が許す限界まで昇進した。
     男には友が居た。
     友は男と競い合える程の人物だった。
     そして友は、男と僅差で、その前を行った。
     友は、男の上官だった。
     しかしそれでも男と友は、互いに互いが友であった。
     男の助言を友は良く聞いたし。それでも友は自分で良く考えた。男は友の指示に、良く従った。やはり上官である友は、男の先を行って居たからだ。

     そして、友は逝くのも先であった。
     友は事切れる前、男に生きろと言った。
     それは友の指示を良く聞いた男でも、素直に従えるものではなかった。
     それでも友は言った。擦り切れるような声で、言った。
    「いっぱい食えよ。これから生きて行くんだから。沢山の味を。」
     その言葉を聞いた、聞いてしまった男は、友を後追いする選択肢を失った。

     手も口も止めることなく、ただ黙々と目の前の食べ物を食べ続ける。
    「本当に良くお食べになることで。」
     目の前の男が言う。
     元々食べる方だったと思うが。それから腹に入る量は、どんどん増えて行った気がする。
    「いつお腹いっぱいになるの?」
     問いかけだったが、答えの持ち合わせがなかった。
    「明日に残しておいても構わないんですよ?」
     明日?明日があるとは限らないだろう?……いや、明日は、有る、の、か。
     そう、まだ、自分には明日があるのだ。
    「……おまえも明日、居るのか?」
    「ええ。明日も、わたしが用意して差し上げます。」
     今日はもう終わりにしますか?
     そうか、明日。こいつが居るのなら、まあ。
    「うん。」
     自分の意思で食べることをやめたのは、随分久しぶりな気がする。

     何をするでもなく、ただただランプの灯りを浪費して、その様子を眺める。
     そこは、食事に集まる面々が、今は誰一人として居ない食堂。
    「おや、悪い子。」
    「おまえに言われちゃあなあ。」
     ランプの灯りが、温度を上げた気がした。
    「悪い子を指摘するのは、何も良い子ばかりではありませんよ。」
     聞いたことがあった。前まで「良い子」とはたった一人のことを指し、「悪い子」もたった一人のことを指すのだと、思っていたのだと。
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    Replies from the creator

    azisaitsumuri

    CAN’T MAKE現パロ幼馴染よーり。付き合ってない。
    どこか戸惑ったような感情を醸し出した男が、けれどそのまま口を開いた。「おまえがすきです。」それにおれは多少驚きながら。「おまえそれ、言うつもり有ったんだ?」言うと男は、いえ、と。やはり戸惑った儘呟いた。当の本人の戸惑う通り、本当に言うつもりはなかったのかもしれない。しかしこいつは、たまに今迄とはなんの脈絡もない行動を突然取ったりする。それをおれはその度に、こいつに、こいつの中で何かあったんじゃないかと心配するものだが、当人にはなんの心当たりもなく、普段通りにも関わらず自分でもそれ迄は思いもしなかった行動を取っているらしい。それを自分自身で疑問視していないのが不思議な話だと思うのだが、本人がこれなので、おれもそういうものだと思うしかなかった。一先ず言いたいことを言ったのだろう男の言葉を受け取ったおれは、しかしどうすることも特になかった。すると男がうろ、とまた口を開く。「おまえ、今迄誰かとお付き合いしたことあります?」「おまえと以外に?」「いや、わたしとも付き合ったことないでしょう…」「そうだな。おまえが思ってるような付き合いで、おまえが知らないような付き合いはないよ。」そんな付き合いがあればおまえに言っている、と言外に言ったがしかし少し考えた様子の男は。「おまえ、せふれがすきなんですか。」「なんでそうなる。」違うよ。「そんなものも居ない。」呆れながら伝える。
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