よーり+えみりぃ。えみりぃがぶらぼのかりゅうどさまポジ(!?)。リはじゃがんでにんぎょうちゃんポジ。 人を治すことを生業とする私を連れて来たのは、人形だった。
否、元は人だったものなのかも知れ無い。ならば私にも手立てが……。
「この男を診て頂きたいのです。」
違った。
眠るように目を閉じて居るその人はまるで死んで居るようだった。
だが、生きて居る。
そう、確かに。しかし、幾筋もの管に繋がれ生命維持を保たれて居る機器は、まだ目を開けて居た彼が自身で行ったのか、この半人半機が施したのか。
蒸気機械にまみれた部屋。彼だけが確かな生命で、逆に異質に見えた。人形も蒸気を源に動いて居ると言うのか、それだけでは無いような気がするのは、胸元の怪しげな球体のせいだろうか。
兎に角まだ息が有ると言うのなら、助けを求められて居る以上、やることは一つだ。
「最善を尽くすわ。」
人形はこくりと頷いた。
かくして、幾度かの手術と治療を経て、彼をいつ目を覚ましてもおかしく無い状態まで回復させることが出来た。
とは言うものの、眠って居る状態が長過ぎたか、弱った体に覚醒の余力が有るかどうかは本人次第だ。
「声を掛けて上げて。」
人形は四六時中彼に寄り添って居る。きっとそれ迄もそうして来たように。
「貴方は彼の人形?」
「その言い方は肯定しかねます。」
あ……。
「いえ……。ごめんなさい……。」
素直に謝罪の言葉を伝えた。
「いいえ。」
そうして改めてこちらに向き直った。