「男女の双子って、恋人たちの生まれ変わりなんだって」
「なに、急に」
二人きりの帰り道、ダフが斜め前の方を指差す。
螢光中の制服を着た男の子たちが、二人並んで歩いている。しばらくすると、少しだけ横顔が見えた。そっくりで見分けがつかない。
「双子?」
「あの子達は男同士だけど」
「でも、男女の双子って見なくない?」
「それは僕らが男子校だからだよ」
なるほど、と納得する。
「いいなあ……女の子と仲良くなって、恋人になれて、来世も一緒にいられるなんて」
ダフはロマンチストなところがあるけど、ダフほどではない僕にも羨ましい話だった。
「確かに、いいなあ」
「……ただの男女じゃなくて、心中した二人だっていう話も見た」
「え、それはやだな」
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