日常疲れたな…
上質なソファに身を埋めながら息をつく。
互いに同じ場所を拠点にしながらも顔を合わせることもなく2週間。
目を瞑ると睡魔が手招きをし始めて大人しくそれに身を委ねていた。
「めぐみー、いるー?」
鍵を開ける音と共に聞こえた声に胡乱げに瞼を上げると、いつもの目隠しを気怠そうに下げたその人がリビングへ現れた。
「いますよ、一応…」
「一応って何よ、いるじゃん」
と、くつくつと含み笑いを携えて隣に腰掛ける蒼い瞳。
「こんなんでも疲れてんですよ、眠いし腹も減ってるけどなんもしたくない程度には」
自他ともに最強と言われる相手に疲れたなどとほざくのはどうかと思うが仕方ないものは仕方ない。
ソファに腰掛け抱き寄せられた肩になんの弄いもなくすり寄るとその温かな体温に身を委ねた。
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