またもや事件の捜査で招集された三人。
穂刈、天道、山能川は、その日のうちに署に呼び出されて事情聴取を受けたのだ。
そして、事件が解決した今朝にはもう解放されたのだった。
「それにしても、なんで犯人はあんな事をしたんだろうね?」
穂刈はそう言うと、スマホを取り出してとある動画を再生する。
それは、今回の事件で殺害された犯人の男が『俺は人殺しだ』と言いながらナイフを振り回すという狂気じみたものだった。
「これって……」
「ああ、この前ニュースになってた連続通り魔殺人の犯人ですよね!」
「そうそう。こいつが昨日うちの管内で暴れてたんだよ」
「それ…、本当なんですか」
その言葉を聞いて、山能川の顔色がみるみると青ざめていく。
「わわ、大丈夫ですか?顔色悪いですよ?」
「あ、ああ……すみません……。ちょっと気持ち悪くなって……」
「まあ無理もないよ。いきなりこんなもん見せられちゃ気分が悪くなるのも当然でしょ」
「いや、そういうわけじゃなくて……」
山能川の歯切れの悪い返事を聞きながら、天道は首を傾げる。
だがその時、穂刈が何かを思い出したかの様にポンッと手を叩いた。
「そうだ!二人とも、この後暇ー?」
「特に予定はないですけど……」