本丸襲撃にあった極日向と男審神者の話「主、もっと奥へ!」
日向の声に審神者は早足で本丸の奥を目指した。
部隊を皆遠征に送り「特」になったばかりの刀剣男士たちが残る本丸を時間遡行軍に襲撃され、攻撃して怯ませては奥を目指し少しずつ数を減らしていた。
奥に行けば石切丸がもしもの為にと一定時間結界の張れる部屋がある。
あと数刻もすれば遠征部隊も帰ってくる。
しかしそれまでを繋がなくてはならない。
繋ぐ筆頭は、唯一極めの日向だった。
「ここまで来ればなんとか…!」
審神者を奥の部屋へ追いやると他の刀剣男士を審神者の元へ残し日向は襖を閉めてしまった。
襖に残るシルエットは修行から帰ってきた時とはまるで違う印象だった。
「日向、どこいくんだ…そっちは危ないよ」
審神者が問いかけてもだんだん近づく時間遡行軍の怒号しか聞こえてこない。
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