防衛軍6パロ「◾️◾️◾️◾️」
みんみんとセミがおおきく鳴くなか、自分を呼ぶ声が聞こえて振り向く。
かさかさのしわしわで土だらけの手が、おれのほっぺをぐいっと拭く。
さっきまで汗でべたべただったところが何だかすっきりした気がした。
畑仕事が終わったのかもしれない。
おばあちゃんはおれの汗を拭いた手でわしゃわしゃとおれの頭をなでた。
「そんなとこにいたら日射病になっちまうよぉ」
「うん」
そのままおばあちゃんの手がぺたりと首の後ろにくっつく。
多分日に焼けたせいだ。そこはひりひりして痛かったけど、おばあちゃんの手が置かれたらなんだか平気になった。なんだか太陽から守ってくれているきがした。
「父ちゃんから電話でな、あした生まれるってさぁ」
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