雨の日も悪くないPenCake - 雨の日も悪くない
2024年4月9日(火) 13:44
晴れ、雨、雨、晴れ、雨……
温かい寒いを繰り返す。
これは咲希でなくとも体調を崩す人が多いだろうなと、大きな雨音をたてる窓を見る。
小雨だったのが大雨になり風まで吹き出し
もはや台風のようだ。
今日は出かける用事もないしソファでまったりしているのだが
「……」
隣ではカクンカクンと頭を揺らし眠気と戦っている恋人。
こうも天気が悪いと流石の類にも体調の変化があるようで、昨日は偏頭痛、今回は眠気の方がきたらしい。
「眠いなら寝てもいいんだぞ?」
「……眠く、ない」
必死に眠気と戦っている類は可愛らしい。
大変可愛らしいが眠すぎると吐き気など他の体調不良を引き起こしてしまう。それはだめだ。
オレは類の方を向き腕を広げる。
「類、おいで」
オレの言葉に類がのそのそと腕の中に入ってくる。
それにまたキュンとトキメキつつ、ぎゅうと抱きしめる。
「よしよし、今日はお昼すぎまで眠ってもいい日にしよう。だから我慢せず寝てもいいんだぞ」
優しく頭を撫でながら言うと
クゥン、キュゥと甘えた声を出しながら首元にすりすりと頭を押し付けてきた。
「いいこだな、類、いいこだ」
暫く頭を撫でていると、すぴすぴと可愛い寝息が聞こえてきた。
「ふっ、おやすみ、類……明日は晴れるといいな」
ちゅっと頭にキスをして、類を甘やかせるなら雨の日も悪くないなとオレも眠りについた。
1:43pm