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    hiyoko_2piyo

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    hiyoko_2piyo

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    私がよみたいなって所のシーンだけ書いただけのもの。短編みたいな
    純海、ライセレ、ライレイ
    そのうちまだネタが浮かべば出るかもしれないしないかもしれない。
    お相手お借りしました!!(安定の事後報告

    私が見たいだけのやつ、カプ編純海
    「おーまえは毎回毎回!人のもの漁っちゃいけませんって言われただろ!?」
    「見つけやすい所に置いてる純くんが悪いんですよーーーだ!!」

    所詮、純と海里は幼馴染というものだ。小学生からの付き合いではあるが、色々あり今は付き合っている。幼馴染同士と言えど恋仲になれば相手を意識したり浮ついた話の一つや二つ…などはほとんどなく。寧ろ周りからは犬猿?とかケンカップルとか、終いには親子(どちらが親でどちらが子かは言うまでもない)と言われる始末である。
    現に今も純がここならばと隠しておいた秘蔵の本を難なく見つけられ、海里の頬を片手でむにむにと行き場のない怒り?をぶつけていた。

    「そもそも人の家来てそうそうに家探しするなよ!俺のエロ本見つけて楽しいか!?」
    「すごく楽しいです!!あ、また黒髪の…なんか前と趣味変わってません?」
    「やめろォーーッッ!!!!見るんじゃねぇーーーッッ!!!!!!」
    「ちょっと純くん暴れないでください!ってうわぁっ!?」

    海里が後ろ手に隠した本を追いかけるように純が手を伸ばし、その勢いで2人が倒れる。倒れた先にソファーがあったから痛みはさほどなものの、純としては別の衝撃があった。
    重力に逆らうことの出来ない短めの黒髪がソファーに広がる。騒いでいたからか頬が少し赤くなっており、少し目尻に涙を溜めている。
    手っ取り早く言うと、押し倒したわけで。
    なんでこういう日に限ってミニスカ履いてくるんだよ。とか、そもそも仮にも彼氏の家来て家探しってそれはそれとしてどうなのさ。とか。言いたいことは色々あるが、冷静に考えて今の状況は純としては少しくるものがあった。
    しかして幼馴染という期間が長かったからか、はたまたそれがいつものノリだからか。海里はじゃれつくようにパシパシと純の腕を叩く。

    「もー純くんのゴリラ!アホたん!早く退けてください重いです!!」

    海里の言動はいつもの事だ。しかし純も健全な男である。通常運転な彼女を目の前にして内心「ほーん?なるほどな?」と納得した。
    いつも何かとやられてばかり(自由にさせているとも言う)だが、これは少し危機感なさすぎるのでは?急に関係が変わったからといってイチャつくこともないだろうけど、なんとなく、自分だけが意識してる様で気に食わない。何よりこの女に分からせねばならないと思ったのだ。

    「え、あの、純くん?退けて欲しいんですけど…?」
    「そうだなー」

    純の反応がお気に召さなかったのか、下から段々不安の声が聞こえる。
    顔にかかっている髪を払いのけて頬を優しく撫でてやれば、分かりやすく言葉が詰まる。手は咄嗟にソファーにぬいつけた。目潰しされなきゃ大概は痛くないだろう。もうひとつ純としては懸念はあったが、それは男としては想像したくないので今回は考えなかったことにした。まぁ最悪、本当に嫌だった時の逃げ道にでもしといてやろう、という気持ちだった。
    流石に雰囲気が変わったのを感じ取ったのか、今度は吠え始めた。良くも悪くも口だけは達者なのだ。
    こんなだと本当にどっかでさりげなく敵を作っていそうだし、いわく付きの場所にも行くから本当に目が離せない。
    まぁ、海里のそういうのに付き合ってやれるのも俺くらいしか居ないだろうけど。
    なんて事を思うくらいには、純自身も自身が好かれている方だと自信がついてきたらしい。(今までのとこを鑑みれば良くなった方である)
    兎にも角にも、目の前で小さくなってる海里は先程から頬を掠めたりするだけで顔を赤くしてわなわなと震えている。実にいい気味だ。そうやって少しは危機感を持てよな。
    そういう意味も込めて、おでこに唇を落とす。
    された海里と言えば、キョトンとした顔で純を見上げる。流石に鈍感な純でも何が言いたいのか分かった。

    「口にすると思ったか?ばーか」

    ケラケラとイタズラが成功したかの様に笑えば、再び下から怒涛の苦情が来る。

    「ちっ!?がいますけどー!!!人の顔で遊ぶなんてサイテー!!アイドルは顔が命なんですよ!!」
    「いやお前アイドルじゃないじゃん」
    「シャラップ!!ま、まぁ?童貞でヘタレな純くんじゃアイドルの唇を奪うなんて100年早いですけどね!?!?」
    「ほーん?」

    その言葉に思わず純は反応した。どうやら危機感を教えるだけのつもりだったが本当に分からせた方がいいらしい。

    「おうよそこまで言うなら最後までやってやろうじゃねぇのさ。泣き言言っても知らねぇ!!」
    「ぎゃーーー!!!手離してください!!やめろー!!!このケダモノー!!!!」
    「さっきまで大人しい犬になってたのに誰かさんのせいでケダモノになりました。どうも」
    「野蛮人ーーーー!!!!足に手をかけるなーーーー!!!」
    「声だけは威勢いいなほんとに」

    まぁ、今はまだこいつの遊びに付き合ってやるのもいいか。と思うのは、惚れた弱みと言うやつなのだろう。




    ライセレ
    ふんふんと鼻歌を歌いながら、カシャカシャと手元を動かす。何時になくセレネはやる気に満ちていた。

    ────────
    「お願い、ですか…?」

    それは遡ること数日前。いつものように仕事をしていると、よく来るお客さんがセレネにとあるお願いをしたいと言ったのだ。
    話を聞けば、今度そのお客さんは結婚をするのだという。ただ、身内と友人周りでやるような、小さな結婚式だと言う。
    セレネはその話を聞いて素直にお祝いの言葉が出た。例え自分の事でなくても、そのお客さんが照れながらも嬉しそうにいうその表情を見て、セレネも嬉しくなった。それはきっと素敵なことだろうと。
    言われた相手は、ありがとう。とまた恥ずかしそうにしながらも嬉しそうに返す。

    「それでね。さっきのお願いって言うのは、貴女にケーキを作ってもらいたくて」
    「ケーキ…えっ、わ、私がですか!?」

    聞いて驚くのも無理はなかった。何せ、砂糖は言ってしまえばレア物だ。そう、まずレアなのだ。それに加えてケーキ。つまりウェディングケーキを作って欲しいと。
    おめでたい人の結婚に。セレネの。ウェディングケーキを作って欲しいと。
    そこまで理解したところでセレネはワタワタと手を忙しなく動かす。

    「そ、そそ、そんな…!私みたいな人より、ちゃんとした職人さんにお願いした方が何倍も見た目が良くていい物を作って貰えますから…!」

    あまりにも場違いじゃないかと思ったのだ。確かにお祝いしたいけれど、そんな大層な事を出来る程でもない。
    そう伝えようとしたが、相手はセレネの手をそっと包む。ビクッとしたセレネにふふ、と上品に笑う。

    「そんな事言わないで頂戴。どんなに豪華に作っても、そこに思い出がなきゃ意味が無いわ。それにね、私は貴女の作るデザートも料理も大好きなのよ。どうせ祝われるのなら、大好きなものに囲まれたいわ」

    結果から言うと、セレネが折れた。と言うよりかは、いつの間にか店長から「OK」という紙が降りてきたのだ。セレネとしても、店長が良いと言うならそれに逆らうつもりはない。

    「こんにちはー、ってあれ?珍しいっすね、セレネさん1人だけなんすか?」
    「あっ、ライアンさん!いらっしゃいませ!」

    カランカランと来客を知らせるベルが鳴り、よく知る声が聞こえる。
    よく店に来るライアンがいつも通りセレネの前であるカウンター席に座れば、セレネの手元を見て首を傾げる。

    「新しいメニューの考案っすか?」
    「あぁいえ、常連さんが結婚をするらしくて。ケーキを作って貰えないかと頼まれまして」
    「へぇ〜凄いじゃないっすか!」

    そう言いながらライアンに笑顔を向けられたセレネは、分かりやすく顔を赤らめる。
    言ってしまえば、セレネの想い人はライアンなのだ。最初こそ褒められられていなかったセレネが照れ隠しだったり恥ずかしさから顔を赤らめることはあったが、今ではちょっとの言葉でも仕草でも、目が合っただけでも赤くなる。少しでも良く見られたいからと前髪を整えたり、服のしわを伸ばしたり。些細なことであれど、セレネからしたら大事なのだ。そして何より、好きな人に褒められるのはもっと嬉しい。

    「大役を引き受けた以上、いいものを作ります!」

    やる気がMAXになって、控えめに拳を握りしめる。ニコニコとライアンが見つめている中、そうっすねぇ。と言葉を漏らす。

    「今のうちに緊張しないように、雰囲気を味わっておいた方がいいっすよ。いつか本番になるっすから」

    ね?と、スっと目を細めセレネをじっと見つめながらお互いの手が触れる。2人しか居ない空間では、言葉一つ一つが反響するかのように頭に残る。
    今はまだカウンター越し。近いうちに、この塀を越えるのかもしれない。



    ライレイ
    ライアンとレイラでショッピングモールに来ていた。いわゆる「デート」だ。最近はよくこうして2人でどこかに行くことが多い。
    着いて早々にあちこちに並んでいる商品に、レイラが目を輝かせていた。

    「あ!あっちに新しい調理器具…!あれ凄く使い勝手が良いやつらしいんですよね…!」
    「あっ!ここ地元だけじゃなくて他の県の野菜も仕入れてるんですか!?凄く鮮度が良いです…!」
    「す、凄い…!最近のキッチンってこんなに便利なんですか…!この機能があるなら前に作りたかったあの料理も…!」

    そこまでいってハッと我に返る。ギギギと振り返ると、来た時から変わらずニコニコと笑うライアンがいる。叱られた訳でもないのに元から小さい体をさらに小さくさせ、とぼとぼとライアンの元へ戻る。

    「すみません…凄くテンション高くなっちゃいまして…」
    「いえいえ〜。レイラさんが目輝かせながらあちこち行くから、ハムスターみたいで可愛かったっすよ」
    「ぐぬぬ…!」

    思わずレイラは心臓付近の服をギュッと握った。可愛いと言われた嬉しさと、ハムスターみたい(=小さい)と言われた悔しさ()と、自分ばかりはしゃいでしまったという申し訳なさに語彙力が死んだ。
    もっとレイラの中では大人の余裕があるつもりなのだ。

    「わ、私は沢山堪能したので!次はライアンくんの行きたいところに行きましょう!」

    これではいかん!とライアンにどこか行きたいところはないかと問う。うーんと少し考えた後に、あっ、と声をあげその店へと向かった。

    「わぁ〜…あちこち凄く綺麗です…!」

    再びレイラの目が輝く。
    ライアンが向かった店はアクセサリーショップだった。あちこちで照明に照らされて輝くアクセサリーは、まるで金色の夜空の様だ。

    「ここ、ハンドメイドのものが多いらしくって。同じものとかないって友達が言ってたんすよね」
    「え、これ全部ですか…!?す、凄いです…世界に一つですね…!」

    輝きに圧倒されてなのか、はしゃぎながらも控えめな声で喋るレイラに思わずライアンは笑いが込み上げる。大方壊さないように、と思っているのだろうが、声まで小さくなるのが可愛らしかったからだ。
    2人で店内を見て回っていれば、ふとレイラが足を止める。ライアンが視線先を見れば、月を模したネックレスが飾られていた。

    「…なんか、ライアンくんみたいです」
    「そのアクセサリーがっすか?」
    「なんと言いますか…はっきりと見えるのは夜なんですけど、お昼にも見守ってくれてて。何気なく見上げた時に、パッと目に入る様な印象があると言いますか…。と、とにかくですね?綺麗なんです。それでいて、安心します」

    上手く言葉に出来ないのか、レイラがうぅん…?と首を捻るが、途中から諦めて思った事をそのまま言葉にする。月に似ている、と言われた事はないが、なんとなくそのアクセサリーを手に取り見つめる。

    「可愛らしいですよね。妹さんへのプレゼントですか?」
    「い、妹…!?」

    音もなく店員に話しかけられ、レイラの肩が揺れる。どちらかと言うと反応したのは別の部分だが。プルプルとオウムの様に言葉をくり返すレイラを他所に、店員に見せつけるようにライアンとレイラの距離が近くなる。

    「違うっすよ〜、彼女っす!でもって、未来のお嫁さんっすね。あっ、あとこれの会計お願いしまーす。付けて帰る事って出来るっすか?」
    「これは失礼しました。もちろん出来ますよ。ではこちらへどうぞ〜」

    店員は一瞬パチクリとするが、すぐににっこりと笑顔でライアンを会計まで案内する。
    1人キョトンとしていたレイラだが、言葉を飲み込みやっとの事ライアンの元へ戻った時には、すでに諸々が終わったあとだった。
    そのままライアンにされるがままに前を向けられて待っていれば、首に少しの違和感を覚える。見てみれば、それが何かすぐに分かった。

    「え!こ、これさっきの…」
    「どうせならレイラさんにつけて欲しいな〜って」
    「えっ、えっ!?あ、えと、お金…!」
    「嫌っす!受け取りたくないっす!」

    驚いた顔をしたと思ったらそんな!?という様な顔にコロコロと変わっていくのを見て、ライアンはまたニコニコと微笑む。

    「お金はいらないっす。ここはカッコつけさせて欲しいんで!その代わりに、ちょっとしたお願いを聞いて欲しいんすけど…」
    「お願いですか…?」

    コソコソ話をするように声を潜めるライアンにつられて、レイラがライアンに近寄る。

    「…俺だと思って、付けてて欲しいっす。だって俺、月にみたいなんでしょ?」

    ぶわわっと顔が熱くなり、耳元を抑えながらよたよたと数歩下がる。ライアンは良いでしょ?と言わんばかりにレイラを見つめる。

    そもそも、そのお願いに拒否権は最初ならないのだ。してやられたとレイラが理解した時にはもうすでに、首ったけなのだから。


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