懺悔せよ(仮)「敦く~ん、まだ買うのかい?私もう疲れて歩けな~い」
何とも情けない声を出す太宰に敦は溜息を吐いた。
「太宰さんは荷物も持ってませんよね?文句ばかり云ってないで働いて下さい。むしろ僕は買い物と太宰さんのお守りと二つの仕事を任されて忙しいんです!」
「敦君も云うようになったねぇ」
「ほら、次行きますよ!」
探偵社の備品買い出しに選ばれた太宰と敦は買った品物を大量に抱え横濱の街を歩いていた。
あと少しで買い物が終わるのいうのに、やれ疲れただの喉が渇いただと騒ぐ太宰に根負けし喫茶店で休むことになった二人。
「何処にしますか?」
「素敵なご婦人がいる喫茶店がいいねぇ」
「‥‥はぁ」
大きな溜息を吐く敦を尻目にキョロキョロと辺りを見渡す太宰の目にとある人物が視界に入った。
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