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    yuzuki_07

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    yuzuki_07

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    鍾ウェン 内容少しあれだからこっちのほうがいいかなって

    鍾ウェンくすくすと笑いながら彼は、額に、頬に、とキスを落としてくる。少し触れるだけのキスは、恋人へ贈るものというよりは家族へ、のような柔らかさだ。存外、彼はこういった触れ合いが好きのようだった。
    そのような触れ合いも好ましいが、それよりも自分はもう少し愛情めいた触れ合いがしたい。暫く唇を落としてくる様子に好きにさせ、しばらく経って彼の後頭部に手を添えて引き寄せる。噛み付くように彼の口にキスをすると、一瞬驚いたように目を見開く。しかし異論はないようで、大人しく受け止める彼の口に舌をねじ込むと、遊ぶように舌を絡めてきた。
    そうしてしばらく弄び、彼から離れると、はふはふと息を乱しながらもこちらをじっと見つめる。少し潤んだターコイズ色を乗せた瞳は、この先を促しているようでそれを見ていると心地が良い。
    しかし、今はこれ以上は何もする気はない。そのままじっとしていると、彼は首を傾げる。続きをしないの?と言いたげな表情に、こちらも顔が緩むのを自覚する。
    「鍾離?」
    「ウェンティ」
    「うん?」
    「お前はいつも口以外に口づけを落としてくるな」
    「へっ!?」
    ぱちり、と瞬きをしたあと、驚きで先程までの表情が消える。
    「してくれないのか?」
    「な、なにきゅうに………」
    「少し寂しい、のかもしれん」
    「へ、変なものでも食べたのモラクス。君らしくない」
    動揺してしどろもどろになる彼を、してほしい、と願いを込めてじっと見つめる。モラクスと呼ぶ様子からかなり動揺しているのが伺えた。しかし、凡人になった今なら、こんな些細な願い事を言ってもいいはずだ。
    「ウェンティ」
    「う、うぅ……今更じゃん〜〜」
    しょうがないなぁ、とこちらの頬を引きよせちゅ、とキスをしてくる。少し離れたと思えば、もう一つ。ぺろ、と唇を舐めて離れていった。
    「こ、これでいい?」
    今までにないくらい顔を真っ赤に染めた彼が、こちらを見ている。これより凄いのを数え切れないほどしてるのに、理性が残った状態で自分からするのには照れて抵抗があったらしい。
    今までにない初々しい様子に、胸を圧迫されたような気がしてうぐっと唸る。
    「し、鍾離?」
    「いや、何でもない」
    「いや何でもないって顔じゃないって、んぐっ!?」
    そうしてその苦しさのまま、彼を食べ尽くしたくなってがぶりと彼の口に噛み付いたのだった。

    「なるほどあれが萌えか」
    「それ稲妻の本じゃん!変な知識を間違った方向で脳内に入れないで!」
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