年越しアレ博大晦日。
龍門に停留していたロドスからは、人が出払っていた。
艦内に残っているのは、ニェンいわく引きこもりのシーや、人混みが嫌だと公言してるキララ、いつもと変わらず仕事をしているケルシー、そして仕事が終わっていない私と、秘書のアレーンくらいなものだった。
アレーンには、私に付き合わなくていいよ、と何度か伝えているのだけど、その度に用事なんかないからいいよ、と返されて、結局は仕事を手伝わせてしまっている。
開けていた窓から、爆竹や活気溢れる人の声など、いつもより賑やかな音が絶え間なく聞こえる。
……楽しそうだ。
今年最後の日くらいは、露店を見て回って、夜には大量に上がる花火を見て……と外の空気を感じながら過ごしたかった。
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