「ひと匙の砂糖があるだけで、苦い薬も飲むことが出来る。仕事も楽しいゲームになる!…というやつかな」
共にルールブックを確認しながら初めて広げたゲームは、中々の接戦を繰り広げた。そうして、せっかく清々しい気持ちで部活動を終えたというのに、寮長共が収集などされてしまった日。アズール氏は当然そのまま鏡の間へ向かうって言うから、じゃあなんか、拙者だけ寮に帰ってわざわざタブレットを差し向けるってのも変じゃないか、と思ったのだ。今更。
おしゃべりしながら、共に目的地を目指して歩いていたところに、背後から突然ルーク氏に声を掛けられた。僕は声を掛けられた、ってこと自体に驚いて飛び上がって、内容どころではなかった。
1931