純白の、ドレスではないけれど1五条悟はいつも突拍子のないことを言って周囲を困らせるのが得意だ。それは相手が恋人であっても変わりない。
たびたび、なぜこの人と恋人になんてなってしまったのだろうかと疑問が脳裏をよぎるが、この交際を今日ほど後悔したことは未だかつてないと断言できる。
面倒くさいからと人様の家に窓から侵入きてきたその男は、プレゼントだと言って四角い箱の入った紙袋を渡してきた。
「ありがとうございます」
お礼を言って受け取れば、五条さんはにこりと笑った。
彼は、よく私にプレゼントと称しては何かとものをよこしてくる。それは、美しい夜景が見下ろせる高級ディナーの特等席であったり、希少価値の高い年代物のワインであったりと、様々ではあるが、私を着飾るための装飾品の類いであることが割合の大部分を占めている。正直、五条さんがくれる装飾品なんて、私には分不相応なものばかりなのだが、受け取りを拒否すれば、例え一流の職人が素材からこだわって作り上げたプレミア付きの腕時計だって、ごみ箱に直行することを私はよく知っている。
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