15太14ぽの太乱のメモ「僕これから面接に行くんだ」
「──面接?」
「そ。まぁ合否はどうでも良いんだけどね。僕が欲しいのは活動認定書だから」
「……其れは、何処で」
「港近くだよ。赤茶色の煉瓦造りのビルで……社名は確か」
「S・K商事?」
「そう、其れ」
「なら行かない方が善い。今朝其処の女社長が殺されたそうですから、無駄足になる」
「え、そうなの?参ったなぁ……じゃあ認定書だけでも取りに行こうかな」
「……市警に見つかったらどうするんです?」
「んー、でもあれがないと政府の支援を受けられないから。僕行く宛無いし……」
「なら其れは此方で用意しましょう。活動認定書の一つや二つ大した手間じゃありません。とりあえず今日は……そうだ、一緒に世界劇場へ行きませんか?」
「ええー?演劇なんて興味ないよ」
「彼処の売店、菓子類が有名なんです。特に猪口冷糖が美味しいんだとか」
「……ちょこ」
「気になりません?お好きでしょう?猪口冷糖」
……てな感じで会社でエンカウントは回避したけど今度は劇場でしそうになって欲しい。(福沢との運命力が強い)
まぁでも接点がないから乱歩が観劇中騒いでも福沢はザワつく周囲の観客の方に目を向けて干渉してこなさそう。
太宰には休憩時間に乱歩に悪い事言って唆して欲しい。
「怪物に囲まれるのは辛いでしょう?誰にも理解されず、行く先々で拒まれて、仕事だって転々として……政府の支援と云うけれど、其れを受けられるのも成人迄だ。その後は明日をも知れぬ身で生きていかなくちゃならない。たった独りで」
「……っ」
「ねぇ乱歩さん。一緒に来ませんか?僕は貴方を独りしない。拒まない。傷付けない。これまで僕と居て苦痛だった事はありますか?」
「……ない」
「でしょう?」
……的な感じで上手いこと言って自分とこに囲って欲しい。
それからもう帰ろうかって時に事件が起きて、封鎖される劇場を出ようとしたところで福沢に呼び止められるけどまた適当にちょろまかしてするっと抜け出すとか。
「待てお前達」
「……何か」
「今から此処は警察関係者以外の出入りを禁ずる。客席へ戻れ」
「何故?」
「主演の男が殺されたからだ。お前達も見ていただろう?」
「知らないよ。僕達は休憩時間以降客席に戻っていないから」
「何?……ああ、お前達はさっき上演中に騒いでいた……」
「ずっと此の休憩椅子で二人で居た。監視カメラを確認して貰えれば判るけど、此処は受付けから丸見えだから従業員も覚えているんじゃないかなぁ。売店で菓子を買ったし、領収書もある」
「……」
「アリバイは完璧。抑も、こんな子供に舞台の上にいる役者を殺せる訳がない」
「そうとは限らん。年端も行かぬ子供が暗殺者という場合もある」
「だとしても、僕達がそんな技術に長けた人間には見えないんじゃない?」
「…………確かに。其のようだ」
「じゃあもう行っていいかな。殺人犯がいるかもしれない建物に、子供を置いておくの?」
「だが……」
「コワイヨー、ハヤクオウチニカエリタイヨー。パパトママニアイタイヨォーーー」
「もういい、行け」
「有難う」
みたいな感じで。終始受け答えは自分でして乱歩と福沢を話す隙を与えないで欲しい。
あーーーー15太14ぽの太乱が描きたいし見たいよぉーーーー!