恥ずかしハロウィン しまった、と思った時には、廊下の向こうから歩いてきたサモナーとすでに目が合っていた。
「あれ? クルースニク先生、なんかすごい恰好してる」
さらりと言われた言葉は嫌味でも揶揄でもなく、純粋な驚きと感心なのだと、分かってはいる。相手の性格を考えてみれば十分分かることだ。純粋な気持ちで言われたそれを、こちらも肩の力を抜いて受け止めればいいだけなのに、今すぐこの派手な衣装を脱ぎたくて仕方なくなってくる。
今日から交換留学生が来るなんてことは、前々から分かっていた話だ。神宿学園からやってくるその留学生が、いったい誰であるのかも。職員室近くの廊下をうろうろしていたら当の本人と鉢合わせしそうなことくらい、予測できて当然だった。
2017