風邪を理由に暁人が風邪をひいた。日頃から身体には気をつけている方だが、連日の疲労と昨晩の夕立ちでびしょ濡れになって帰ってきた結果、見事な風邪っぴきとなってしまった。
「風邪なんて、久しぶりになったよ……」
体温計で熱を測りながら暁人が困った顔で笑う。
ピピッと計測音が鳴って確認すると、微熱だった。
「ま、このぐらいなら寝てりゃ治るよ」
「うん………あのさ、KK」
「ん?」
「………お粥、作ってくれない?」
確かレトルトのお粥があったはずだな、とKKが立ち上がり台所に向かおうとすると暁人が呼び止めた。
「それと、ちょっと高いアイスと暖かいミルクも飲みたい」
「…あとは?」
「…今日はずっとそばにいて欲しい」
「いつもそばにいるだろ」
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