#お狐パロ
「……ちゃん……おに……ん…」
僕を呼ぶのは誰…?まだ体が思うように動かないんだ…
誰かの呼び声に暁人は徐々に意識を浮上させる。
「おにい……おき……お…ちゃん…!」
「ッ!……麻里…僕はどれぐらい寝てた…?」
呼び声は妹の麻里だったようで暁人はガバリと起き意識を覚醒させるかのように頭を横に軽く振る。
そんな姿を見て妹の麻里は心配そうに眉を下げながら「三日間寝てたよ…」と教えてくれた。
「3日か…前よりはマシだけどやっぱり力が吸われてる感覚は拭えないよ…」
暁人と麻里は社にある御神水で生き永らえてる狐だ。勿論悪さをする方の狐ではなく所謂神獣というモノに値した狐であった。
そんな暁人はある日いつものように御神水を口に含んだ瞬間倒れそれを見ていた麻里が大慌てで暁人を御神水から遠ざけたが既に遅く御神水は穢れを隠していたかのようにじわじわと黒く澱み始めた。
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