心の声が聞こえる呪いにかかった七海の話しくじった……。
その日は七海と一級数体の討伐任務にあたっていた。
順調に討伐は進み、最後の一体にトドメを指した時、ニヤリと笑った呪霊に呪いをかけられた。
が、特に身体の異常はなく、とりあえず高専へ帰ることにし、車に乗った。
「本当に大丈夫ですか?」
七海は、独特のサングラスを直しながら言った。
「うん。特に何も」
『この人はすぐに無理をするから、注意しておかなければ』
「は?」
「え?なんですか?」
「え?」
『やはり呪いで……』
「いや、異常は特には……」
「は?」
「え?」
『もしかして、思ってる事が口に出ていたか……』
「ん?」
七海の声がふたつ聞こえる……?
もしや……心の声が聞こえてる……?
でも、運転席にいる伊地知くんの声は聞こえない……。
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