✳この妄想はSFRの❄🟨でお送りしております✳
東欧の地方都市郊外の古風な洋館、現代風の建物の中で目を引くそのテラスに静かに降り立つ。扉を開き中の様子を窺うと、月の光に照らされた薄暗い部屋で、胡散臭いブロンドの男が座ってワイングラスを傾けている。
「なんだ珍しいな、君がココに来るの。何用かね?最近君に殴られるようなことはしてないはずだが」
「ドラウスからだ」
竜のモチーフの封蝋が施された封筒を差し出す。
「何で私が。こんな奴ほっときゃいいのにあの律儀者」
「あーアイツにはココ教えてないからね。ご苦労なことだよ、私なんか気にかけてさ」
「全くだ、貴様と同意見なのは遺憾だが」
ああ、いらっしゃい。男のもののついでのような声を聞き、テラスから続く板間に踏み出した。
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