ブレッシング・オブ・セイント EX『貴方のために練り上げた、当世最高の呪符であると申し上げましょう。』
『それでは、拙僧は。是にて。』
──。
「ハァ~、コレがお返し…」
カルデア内マイルームで藤丸立香は蘆屋道満からのバレンタインの返礼品を見ながらため息をついた。
三方に置かれた数枚の和紙。人形(ひとがた)に似た形に目を模したであろうチャーミング(?)な意匠のその呪符は見た目はわからないがなんとも禍々しい雰囲気を漂わせている。
見返りを求めるつもりは無いと思いたいが日頃の感謝と想いがあり聖女からの祝福を得られるという“特別なチョコ”を渡したのだが先のやり取りを思い出し少し複雑な気分に思っていた。
「たっぷりの《アレ》ねぇ…」
呪符を眺めながらまたも独り呟く。
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