あの日 我ながらどうしてしまったのか。
エンジョーダ社屋の自室に戻り扉を開けながらマイガーは大きく息を吐いた。
後ろには先ほど出会ったばかりの金髪の青年が立っていて、所在なさげに周囲を見回している。
「入っていいガオ。ここは俺の部屋だから」
「……お邪魔しますっショ」
青年がおずおずと足を踏み入れるのを待って、マイガーは扉を閉めた。
ため息の理由はこの青年である。
岩場でサウナのための石を採掘にしていたところ、コソ泥として侵入してきたのが彼だった。
あっけなくブロッキンたちに捕獲された。捕獲された後は当然何かしらの制裁が待っている。それを知っていたマイガーは考えるよりも先に飛び出していた。
必死すぎてどんな言い訳をしていたか自分でも覚えていない。
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