晃牙が彼氏のフリする話 零→←薫←晃「晃牙くん、一週間俺の彼氏のフリしてよ」
「あ?」
夕方、ユニット練習終わり。いつものように自前のギターを掻き鳴らしていたらニコニコとした顔で先輩から「今度遊びに行こうよ」くらいのノリで言われた。
アドニスは真っ直ぐ家に帰るよう姉たちに言いつけられているので先に帰っており、零は夜風に当たりたいと散歩へ出かけたのでここには2人しかいない。
「だれがテメ~なんかと恋人ごっこするってんだ!気持ちわりぃ」
「それがねえ晃牙くん、ふかーい事情があるんだよ」
晃牙も先輩を無視するほど冷たいわけではない。ギターを壁に立てかけ話に付き合ってやることにした。
それに、話の目星はだいたいついている。
「どうせ吸血鬼ヤロ~関連だろ?」
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