モンとハン大きな手で腕をひとまとめに掴まれ、地面に組み敷かれる。
背中が痛いとか、服が汚れるとか、文句を言いかけた口から詰まった息が漏れた。
「……」
しかし、自分を見下ろしている獣はなんの反応もみせない。荒い息と涎を垂らしながら鼻をひくつかせ、なぜだか狭い額を腹に押し付けてくる。
喰われるのだろうか。
鋭い獣の牙に身震いする。情けないと思うが、理性を失った獣の前で死にものぐるいにもならず身を委ねている時点で自分の負けを認めている。
せめて体の一部でも他の誰かに見つけてもらえて、村まで連れていってもらえたら御の字だなと諦めて目を閉じると、鋭い獣の牙の間から柔らかい舌が伸び、装備の隙間に潜った。
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組み敷かれてからいくら時間が経っただろう。あれからずっと感覚が鈍くなった下半身から粘着質な音が上がり、ありえない質量の異物に体の内側を抉られている。
「ぐっ、んうぅ……ッ」
不意にごちゅりと奥を抉られ、これまた口からありえないほど甘い声が漏れる。
罵声ならまだしも薄っらと口角が上がってしまってきている自分に嘲笑いを覚えたが、その思考も次の一突きで霧散した。
獣のに犯されて喜んでいるのだ、自分は。
それを違う違うと否定していたのは最初だけ。今はぬぶぬぶと体を貫いていく獣の性器に合わせ、締め付けて喜ばせるまでに媚びてしまっている。
この獣の体液に誘淫作用はあっただろうかと思考を巡らせるが、次の瞬間には頭の中は強者の種付けの喜びに歓喜してしまう。
(ああ困った)
ドプリとした体液を注がれ、自身の体液も漏れる。
これはもう、村には帰れないだろうなと、ぼんやりとおもいながら、まだ足りないと疼く膨らんだ腹をなでた。