恋路に人を巻き込むな!自分の上司のラブシーンなんて見たいやつがいるか?
いたとしたらソイツはとんだド変態だ。そしてフレキは薬中だが、変態ではない。なので今遭遇している場面への正直な反応は、オエー、だ。
「カブルー……」
自身の身元を引き受け、今は直属の上司となっているミスルンが短命種の男に迫っている。確か迷宮調査中に隊長の世話を暫く見ていたカブルーとかいう男だ。まだ三十にもなっていない赤ちゃんも同然の男の首に我らが元カナリア隊長は手を回し、今にも唇が触れ合いそうなほどに顔を近づけている。まさか隊長がオッタと同類のショタコンになるとは思ってもなかったな、と現実逃避気味な思考が頭を過ぎった。
「ちょっとミスルンさん、一旦ストップです!」
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