「ねぇ、カガリ。お願いがあるんだけどいいかな?」
「ん? なんだ、キラ。どうした?」
真剣な表情のキラに首を傾げる。
「カガリの事抱っこしてもいい?」
「は?」
いきなり何を言い出すのだろうか。この可愛い弟は。
「⋯⋯それは全然いいが、私が抱っこした方が良くないか?」
だって腕力も絶対私の方がある。それにキラ軽いしな。
「ダメだよ! 僕だって男なんだよ!?」
「うん? キラが男なのは分かってるぞ? でもなんで急に抱っこなんだ?」
本当に突然言い出したからさっぱり意味が分からない。
「⋯⋯だって、アスランもシンも僕の事、簡単に抱っこするんだもん」
ボソリと呟いた言葉に、あーとカガリはキラの言いたい事が分かった。
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