兄さんの弟に対する感情が徐々に変化していく妄想語り。前提としてXへ投げた『お宅のヒゲ双子事情~ルイマリちゃん解説絵~』を見て貰いたいので「まだ見てない!」って方は一度目を通して貰ってから以下の文章を読んで頂けたらと思います!
解説絵で書いた通り、マリオはルイージに想いを告げられても尚、恋愛感情は抱いておらずクソデカ兄弟愛の延長線上として、つまり家族、弟としての愛だった訳で、なんだったら
「いつかルイージには自分以外の他の人と幸せになって欲しい」
とさえ心の奥底では願ってて、幾らルイージが愛を伝えてきても芯はブレることなくマリオは兄としてあろうと居続ける訳ですよ。これはマリオも兄弟でそういうのは『いけないこと』だと強く思っているし、そもそもルイージのことは弟としか見れてなかったので告白を理解して受け入れたとはいえそう簡単に折れる訳がないよなっていう。
それが月日が経つにつれ少しずつ、本当に少しずつ変化していくんですね。殻にヒビが入るように。そのキッカケはルイージしかいないんだけども。ルイージはマリオが自分を傷付けない為に受け入れてくれたことが初めから分かっていて、そんな兄さんの優しさが大好きで、でも自分を本当の意味で見て欲しい、好きになって欲しいって気持ちから一緒にいる時間ずーーっと猛アタックしてきてるんですよ。
「兄さん! 兄さん!」
「好きだよ」
「兄さん大好き!」
「ボクね、兄さんと一緒に居るだけで幸せなんだ」
って感じでこれをハグしながら、なかよし(意味深)中、寝る前、冒険中etc. 時に困り眉で照れながら、時に真剣な眼差しで、時に太陽みたいな笑顔で、時に泣きそうになりながら、素直な気持ちを終始ぶつけまくってくる。
初めマリオは、ルイージが伝える気持ちは理解してるし好いてくれてるのは嬉しいけれど、自分の根底の気持ちはきっと変わらないだろうから(※弟としか見れない意。)いつか自分のことは諦めるだろう、って思ってたんやけど、弟の諦めの悪さ足るや兄をも凌ぐレベルやったっていうね!!!年齢重ねても全く変わらない自分へ向けてくる愛の強さ、寧ろ押しが強くなっていってことあるごとにルイージは
「ね、兄さん、そろそろボクのこと『本気で』好きになってくれた?」
って聞いてくる始末。それに対してのマリオの返事は最初は
「……キミ、諦め悪いって言われない?」
だったのが数年後には
「うーん……どうかな」
になっていくんですよ!そう、マリオの中に『即答や冗談交じりに言うことが出来ない迷い』が出てくる!
勿論ルイージのことは家族として弟として大切で大好きで愛しているんやけど、そこにほんの少し別の感情が粉砂糖みたいにふりかけられてくる。それは昔の自分ならあり得ないことで、少なくとも兄としては良くないことで、でも、それをルイージは心から喜んで受け入れてくれることがマリオは手に取るように分かるひとつの気持ち。いつものように「ボクのこと、本気で好きになってくれた?」って聞いてくる弟に対して、マリオは小さく嘆息して帽子を取り前髪を掻き上げた後、ルイージと目を合わせて柔和に微笑んで
「……ボクの負けだよ。キミのこと、手離したくないって思っちゃった」
って言うんですよ!!!!!!!ねぇ!!!!!!昔なら絶対そんなこと言わないし思わなかった。だって「他の人と幸せになって欲しい」って考えてたんですよ兄さんは!それが!!「手離したくない」に変わった!!!これは実質兄さんの心情の変化だし、最大限の告白だよ!!!!!!それを聞いた瞬間に理解してボロボロ泣いちゃうルイージいる……よかったね……やっと本当の意味で両想いになれた二人、ここまで来るのに随分と時間がかかっちゃったけど、そんなの気にならないってぐらいルイージは嬉しいし、その様子を見てるマリオも嬉しいし。
「えへへ……ボク、例え兄さんにお願いされても離れていかないよ、絶対に」
「うん」
「兄さんもボクから離れていったりしないでね?」
「離れないよ」
「ホントかなあ」
「ホントだよ」
互いに指を絡めてこつんっておでこ同士くっつけて笑いあった後、どちらともなくキスして終了……ハッピーエンド。 完!!!!!!!