【その手を掴む、】Smug bathroom 君はありのまま過ぎる。だからこそ簡単じゃないなんて、思いもしなかった。
【その手を掴む、】Smug bathroom
「なんか今、無性に君を洗いたい」
「はい?」
某月某日ライブラ事務所、ソファに座って淹れたてのココアを呑もうとしていたレオナルドは自分に向かってそんな言葉を投げてきた上司の顔を見上げた。
部下の顔を見下ろす上司、スティーブン・A・スターフェイズの表情は真意が読み取れない端正な顔立ちをただただ見せているだけで
「何を?」
「うん、自分も言いながらちょっと何言ってるのかわかんない」
「いや、だったら言わないでください。胸に秘めておいてください」
「しょうがないだろ、思って、口から出ちゃったんだから」
3640