リョガ種寝る前に確かにあった温もりが隣から消えた事を感じたリョーガは目を覚まし横を見る。
ほんの数時間前に文字通り床を共にし、一緒に寝ていた筈の相手は姿を消しており、起き上がり欠伸をしながら辺りを見回す。
トイレ、風呂、キッチンの方向へ視線を走らせるが明かりはついていない。
首を傾げどこに行ったんだと思いながら窓を見ると寝る前には閉まっていたカーテンが人が一人通れる程度開いており、リョーガは床に落としていたTシャツとズボンを拾い着ると窓の方に足を向ける。
窓の外を見るとそこにはベランダでこの部屋の主である種ヶ島がおり、火のついた煙草を持ちながら外の景色をぼんやり見ていた。
時折褐色の指が煙草を口に運び吸うとふぅ…と煙を吐き出す。
1151