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    椿詰め合わせ。ザクロもいる

    ##携帯擬人化

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    recommended works

    sika_blue_L

    DONE幼なじみ345で5だけ♀。三十歳になってフリーだったら結婚しようって言わせたかっただけなのにこんなに膨らんだ
    十二年後の君たちへ 初めて彼氏が出来たのは、高校一年の夏だった。
     
     蝉の鳴き声が一層喧しい夏休み前の放課後、呼び出されたのは日陰になっている校舎裏。噂で聞いた話だが、どうやらそこは定番スポットというやつらしい。
     
     こんなことを言いたくはないが、正直なところまた?というのが感想だ。目立つ容姿をしているのは自覚している。
     
     肩甲骨まであるゆるくウェーブのかかった髪、甘い印象の垂れた目じり、形の良い桜色の唇。あまりいい思い出はないが発育もそれなり。生まれた瞬間から、今まで片時も途切れることなく可愛い可愛いと他者から愛でられて生きてきた。
     
     雪宮剣優は可愛い。かなり可愛い。これは嫌味でもなんでもない。事実そのもの。
     
     これまでに、容姿をめぐった人間関係のトラブルは色々あった。一悶着どころの話ではない。特に思春期が花開く中学時代。地獄をくぐり抜けてきた、と言っても過言でない。仲の良かった友人から、好きな人を取った、信じてたのに! なんて難癖を付けられたのも一度や二度のことではない。箱を開けたら、日直で話したことがある男子生徒が私のことを好きだと友人に打ち明けた、ただそれだけのことだった。私に非はないと訴えるも、ティーンの恋は盲目。彼女とは縁が切れ、卒業するまで不快な居心地の悪さを覚える羽目になった。
    12124

    hiromu_mix

    DONEアイスクリームパレット:ラムレーズン(淡い思い出 / 異物 / 背伸びをする)
    あの日、大人になりたかったから部屋に備え付けの戸棚の引き出しを開けると、救急セットや常備薬に混ざって、奥の方。それだけぽつんと異物みたいに、封を切った煙草の箱がコロンと置いてあって、俺は、こんなとこにあったんだなと苦笑した。以前は鞄の奥底に仕舞い込んでいたが、うっかり見つかったらヤバいかも、とさすがに持ち歩かなくなった。それを持っていてもいい年になった今、懐かしい気持ちで俺はそれを見つめ、手に取った。中身はすっかり湿気って、きっともう吸えないだろうけど。
    買ったのは18歳の終わり。勇気を出して封を切ったのは19歳の時。煙草を吸うという行為は、それまでいわゆる悪いことをしようと思ったことのなかった俺に、後ろめたい、という感情を思い知らせた。誰にも見つからないように。部屋のベランダで隠れるように身を潜めて深夜、そっと火をつけた。ファットガムが吸うのを見てると、簡単に付く火がなかなかつかなくて――吸わないと付かないということを知ったのはそれからだいぶ後だった――何度も100円ライターを擦って、やっと煙が緩く経ち上ったときにはホッとした。けど、一気に吸い込んで咽て、俺の煙草デビューは三口吸って終わり。口の中に広がる味が苦くて、胸のあたりがむかむかして、最悪な気分。それに、吸ったらもしかして自分も少しは大人になれんじゃねえかなって期待もむなしく、吸ったところで俺は何も変わらなかった。いくら背伸びしたところでファットガムみたいに、なれるわけもなかった。同じ銘柄の煙草の香りのおかげで、ほんの少し、纏う匂いが彼と同じになっただけで。
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