いずれわかるよ.
「韓国語も中国語も習ってるんだって? すげーなァ」
「習得しておいて損はないからね」
「ま〜そうだけど。なァ、なんか喋れる?」
「何かって……」
「あ、あれだ、無いに問題で、無問題! 中国語だよな?」
「……ああ、映画のか。あれは広東語らしくて本来は無の漢字ではないそうだ。それから中国の標準語である普通話では無問題ではなく没に問題で没問題だそうだよ」
「……へ〜……。あっ、ニーハオ! これは中国語だろ?」
「そう、こんにちはだね」
「あとは〜……、ウォーアイニー? たしか中国語だよな? あっ、サランヘヨ! これは韓国語だよな!?」
「そう、どっちも『愛している』だね」
「そうそう! それはわかるぞ〜。あとは〜、アニョハセヨ、カムサハムニダ〜韓国語! シェシェ! 中国語! ハハ、もうわかるのねーなァ!」
「勉強するか?」
「え〜? オレはいいよ。ぜってェ覚えれねーもん。とーやが一緒にいればいいだろ?」
「いつも一緒とは限らないだろう」
「そーだけど……韓国はスヨンがいるし、中国も誰か通訳してくれるって」
「まあ、基本は大丈夫だろうけどね……」
「なあなあ、どっちかで何か喋ってよ」
「聞き取れないのに……」
「喋ってるとこ見たいだけだってば」
「……zhù nǐ shēngrì kuàilè. wǒ yǒngjiǔ ài nǐ.」
「お〜! 発音が中国だ! すげェ!」
「saeng-il chughahaeyo. yeong-guhi dangsin-eul salanghabnida.」
「韓国語? ニダ以外全然わかんねーけど、とーやすげェなァ!」
「……もういい? ニギるよ」
「おう!」
「で、なんて言ったの?」
「教えない」
「えー?」
――――――――― ―― -
『中国語では数字それぞれに色々と意味があって、数字遊びが好きな人が多い印象もありますね。発音が似ているので520で5月20日は我爱你の日なんですよ。――……9は、同音異義語で永久の久、0から9でよく使われるのはこういったところでしょうか』
『韓国語でも9は永久という意味があるのか……』
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「いずれわかるよ」
「わかるわけねェじゃんか!」
祝你生日快乐。我永久爱你。
생일 축하해요. 영구히 당신을 사랑합니다.
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