信じてたのに 僕らは、今は「処刑人」として魔界に存在する。
けれど、昔は違う。
昔は人間共の世界にいたんだ。
昔は人間共の都合で作られたんだ。
今は、ナターリャ様に作られ、彼女に仕えている。
けど、昔は違う。
僕らは昔、人間共の手によって作られた「人を痛めつける道具」として作られた。
作られた時の記憶なんてない。
気づいたらいたんだ。
作った奴らの顔なんて覚えてない。
けれど、覚えているのは昔の「処刑人」の奴らだった。
「処刑人」は、悪を働いた人間を「痛めつける」為にいる。
その時、「処刑人」が使うのが、僕ら「人間を痛めつけつける為の道具」だ。
僕らは、あいつらが好きだった。
僕らを大切に思ってくれていた。
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