Heartfelt Memories(旧題:記憶は心の底に)④―コナンSide 1月―
一月十日。コナンは阿笠邸を訪れていた。目的は、赤井と降谷の解毒薬の進捗を聞くためだ。
「……三十パーセントってところかしらね」
「……そうか。やっぱり、俺が飲まされた薬とは違うのか?」
「ええ。成分は似ているけれど、同じものではなさそうよ。ああ、それから、薬によって記憶が失われたどうかはまだわからないわ」
赤井と降谷は毒薬によって身体が縮み、今は中学生として学生生活を送っている。
二人の身体は健康そのものだ。姿形さえ気にしなければ、FBIとして、公安として、職務に復帰することもできるだろう。しかし、それぞれの機関の回答はNOだ。理由は様々だが、二人が記憶を失くしていることも大きな理由のひとつに違いない。
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